強さと優しさを合わせ持つ市民の砦

新幹線
撮影データ:ペンタックスK10D シグマ17-50 F2.8EX DC HSM F9.5 1/350秒 パターン測光 ISO100 PhotoshopCS5.1

晩夏の朝日に映える田園地帯。
ここは一関遊水地。
平泉町と一関市にまたがる観音山の中腹、舞川地内の「遊水地展望台」からの眺望です。

北上川は岩手・宮城県境で川の両側に山が迫る狭窄部(きょうさくぶ)を流れるため、その手前の本市は古来より水害に悩まされてきました。
昭和22、23年のカスリン、アイオン両台風による未曽有の大水害を機に遊水地が造られました。
水害防御、洪水調節、土地の有効利用を目的として、これまでに低平地家屋移転、周囲堤の盛土および主要な構造物の改築を進めています。

非常時は「砦」(とりで)となって市民の生命と財産を守り、日常はのどかな田園風景が心を和ませる。
遊水地は強さと優しさを合わせ持っています。
この日も空の青色と田園の緑色が鮮やかなコントラストを織りなしていました。
JR一ノ関駅を発着する東北新幹線は流線型の美しい姿を朝日に輝かせながら、心癒やされる空間を、静かに、そして堂々と駆け抜けていきました。

撮影地
●撮影地 県道一関北上線(14号)一関市舞川字梅木地内
●アクセス 東磐交通「木戸前」バス停から徒歩8分

広報いちのせき「I-Style」 平成24年9月15日号