室根町空手道協会

自分を見つめ直し強い忍耐力を養う

精神を集中させてけいこに励む会員

静寂な柔剣道場に響き渡る掛け声。室根町空手道協会(小野寺規夫会長、会員16人)の7歳から56歳までの会員が毎週水曜日、室根中柔剣道場でけいこに励んでいます。
昭和58年、旧千厩町と旧室根村の空手経験者や有志で同好会を結成。その後、和道会東磐井と称し、旧千厩町内で活動を継続する中、段位取得者が中心となり、平成元年に室根村空手道協会が設立されました。
一撃必殺と言われる空手。「けいこや試合で突いたりけったりするため、多少の痛みや恐怖心を感じる。その痛みや恐怖心に負けずに頑張ることで、困難があってもへこたれない『精神力』や『忍耐力』、困難を克服した『達成感』、人の痛みがわかる『優しさ』などを身に付けることができる」と空手の真髄を語る小野寺会長。また、「球技などに比べると、単純動作の繰り返しになる空手は地味。しかしゲーム性に富んだスポーツやゲームなど手軽で楽しい遊びなどが多様な現代に、単純な動作を繰り返すけいこは、心の意識を外側から内側へと向けて、自らの心と向き合い、自分を見つめる『目』を養っていくことにつながる」と内面的な強さを鍛えることにも重点を置いています。
日々のけいこの成果は、五支部空手道定期戦大会(岩手県内同流派5支部による大会)、岩手県少年空手道選手権大会などに出場し発揮しています。小学1年生から始めた及川喜晏君(室根西小5年)は「お兄ちゃんがやっているのを見て、自分もやりたいと始めた。けいこは厳しいけれど楽しい。次の昇級審査会では1級を取り、黒帯を目指して頑張りたい」と気合十分です。
この日、2時間のけいこに汗を流した会員たち。技術も一朝一夕で身に付くものではありません。「結果を出すことだけを目的とせず、自分自身を見つめ直し、今の自分を超えようと努力する過程がはるかに大切。けいこを通じて努力していく喜びを知り、社会生活の中でも困難を粘り強い精神力で乗り越えていける人間になってほしい。願わくば、世界で活躍できる人材に」と小野寺会長。空手道への熱い思いがみなぎります。

活動メモ
  • 活動日時…毎週水曜19:00~21:00
  • 活動場所…室根中柔剣道場

(広報いちのせき 平成21年8月1日号)