新祭畤大橋が待望の開通


三代渡り初めで橋の開通を祝いました

三代渡り初めで橋の開通を祝いました

関係者がテープカット

関係者がテープカット

新橋から仮橋(中央付近)、落下した橋(右奥)を望む

新橋から仮橋(中央付近)、落下した橋(右奥)を望む

岩手・宮城内陸地震で落下した国道342号に架かる祭畤大橋の新橋が完成し、12月18日、開通しました。

同地震による被災の象徴的存在だった祭畤大橋の落下。

新橋の開通に、関係者や地域住民が喜び合いました。

午前10時30分から行われた開通式では、藤尾善一県南広域振興局長が「祭畤大橋の落下は衝撃的だったが早期に着工し、予定より3カ月早く開通できた。地権者や工事関係者らに心から感謝する」と式辞。

勝部市長は「復興は元に戻すだけでなく以前よりよくならないといけないと考えているが、最新技術を駆使したこの橋は復興のシンボルとして愛される橋になると考える。落下した橋も防災教育に活用していきたい」と祝辞を述べました。

雪がふぶく中、関係者によるテープカット、三代渡り初めが行われ、橋の完成を祝いました。
橋の一関側には「祭畤被災地展望の丘」が整備され、落下した橋の一部や説明看板が設置されました。
家族10人で渡り初めを行った佐藤直樹さん(39)=厳美町字祭畤=は、「現在も余震が続く中暮らしている。橋の開通は一区切りとなる出来事で、ほっとしている」と喜びを語りました。

旧橋の約150メートル北側に位置する新橋は、橋長115メートル、幅員9メートルの、2径間連続Tラーメン箱桁橋。

21年5月に着工し、工事が予定より早く進んだことから当初23年3月開通予定だったものを、早めたものです。

これまで2年間使われた仮橋は、今後撤去されます。

昇仙橋も完成、市工事は終了

新しく架け替えられた昇仙橋(手前のアーチ型の橋)

新しく架け替えられた昇仙橋(手前のアーチ型の橋)

市道矢櫃線の昇仙橋の架け替え工事が完了し、12月14日、通行止めが解除になりました。

同橋は、矢櫃ダムを見上げる場所に位置する歩行者専用の橋。岩手・宮城内陸地震により橋の根本から落下したことから、新しい橋に架け替えました。新橋は橋長42.5メートル、幅員4メートル。

型式は旧橋と同じRCアーチ橋で、磐井川から橋までの高さは、約18メートル。

21年8月に着工し、総工費は9495万円です。

同工事の終了により、地震発生から2年6カ月で、市が担当する土木施設の災害復旧工事はすべて完了しました。

市が行った岩手・宮城内陸地震関係の土木施設災害復旧工事は、道路46カ所、河川11カ所、橋梁6カ所。

復旧延長は9004.9メートル。

総事業費は9億6100万円となりました。

 (広報いちのせき 平成23年1月1日号)