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半世紀ぶりに袋ねじり復活
震災復興を願う
藤沢町保呂羽の長徳寺(渋谷真之住職)で3月4日、半世紀ぶりに「袋ねじり」が行われ、下帯姿の裸男たちが蘇民袋を争奪し、震災復興、無病息災と五穀豊穣を願った。
同寺の蘇民祭は花泉町油島から不動尊を譲り受けた1897年頃に始まったと伝えられる伝統の祭り。
地元から5人と奥州市の黒石寺蘇民祭保存協力会青年部(菊地義則部長)から12人が参加。
背中に「絆」「がんばれ東北」などと書いた裸男たちは「ジャッソー」の掛け声に合わせて境内を巡り、蘇民袋を奪い合った。
今年の「取主」は奥州市水沢区の北条守康さん(50)。
黒石寺蘇民祭の取主でもある北条さんは「地元には申し訳ないが、やる以上は取りに行く。長徳寺蘇民祭は地域全体で盛り上がるいい祭りだ。これからも続けてほしい」と期待を込める。
地元から参加した畠山克宏さん(43)は「黒石寺の皆さんの迫力に圧倒された。復活した袋ねじりがこれからも続くよう、守っていきたい」ときっぱり。
渋谷住職は「すごいパワーとエネルギーだった。これをベースに120年祭を成功させたい」と2年後を見据える。
主催した同寺不動尊精進講本部の伊藤初男本部長は「袋ねじりは1955年2月まで行われていた。今回、2年後の120年祭を前に半世紀ぶりに復活させた。協力してくれた地域の皆さんに感謝している」と話している。
長徳寺不動尊精進講本部 伊藤初男本部長
100年祭は仏像を修理したが袋ねじりは復活できなかった。
庫裏も新築し、120年祭には完全復活を目指す。
黒石寺の皆さんには3年前から水ごりで体を清める「裸参り」に協力してもらっている。
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1)蘇民袋を奪い合う参加者。 手前が取主になった奥州市の北条守康さん 2)柴燈木登り(ひたきのぼり)で祭りが始まる 3)「ジャッソー」の掛け声で境内を回る 4)別当登り(べっとうのぼり)や鬼子登り(おにこのぼり)も行われた 5)袋ねじりに先立ち、不動堂で祈祷 6)祭りの後には寄席が行われ、川野目亭南天さんと今野家なにも・かにもさんが出演。 会場には「復興祈願千羽鶴」のつるし飾りも |
広報いちのせき「I-style」4月1日号