mission 忘れない。

震災を「運命」として、過去の出来事にしてはならない。
教訓として、未来へ生かすことが私たちの「使命」だ。
今、あらためて真摯に向き合うこと。
それが、明日への道標となる。

10.Mar 2013
豪州姉妹都市との同時凧揚げ震災復興プロジェクト

天まで届け、震災復興と深まる絆の願いを乗せて

3たこを風に乗せようと目一杯駆け抜ける子供たち

「豪州姉妹都市との同時凧揚げ震災復興プロジェクト」は、3月10日、藤沢公民館駐車場で行われ、市内の小中学生など約80人の参加者は復興の願いを込めながら手作りのたこを空高く揚げた。

同プロジェクトは、2011年に洪水被害を受けた国際姉妹都市オーストラリア・セントラルハイランズ市(以下、セ市)と震災被害を受けた本市の復興を願いながら、両市の絆を深めようと昨年に引き続き、藤沢町国際交流協会(高橋義太郎会長)が企画。
両市の小中学生が復興の願いを込めながら文字や絵を書いた200枚のたこを交換した。
当日は、参加者のメッセージを加筆して、10時に凧上げ開始。
同時刻はセ市でいう11時。
同じ空の下、同時に両市の願いを風に乗せた。
親子で参加した千葉智道さん(40)と彩桜さん(藤沢小3年)は、「FUJISAWA」とカラフルに書かれたたこを揚げ「あまり飛ばなかったけど、楽しかった。いつかオーストラリアに行ってみたい」と交流に夢をはせ、両市の復興を願った。
 

1セ市で行われたたこ揚げ2藤沢国際交流協会の三浦文康さんと藤沢誠さん
1_ セ市で行われたたこ揚げ
2_ 藤沢国際交流協会の三浦文康さんと藤沢誠さん
3_ たこを風に乗せようと目一杯駆け抜ける子供たち
 

12.Mar 2013
東日本大震災後のこころの健康づくり講演会

被災者の中長期の心の特徴を認識し支援につなぐネットワークを

 


1地域住民ら170人が聴講した

「東日本大震災後のこころの健康づくり講演会」は3月12日、川崎公民館で開かれた。
震災から2年が経過した被災者の中長期の心の特徴について共通認識を図り、支援につなぐネットワークづくりに生かそうと開催。
「東日本大震災後の中長期のこころの健康づくりについて」と題し、千葉大大学院医学研究院子どものこころの発達研究センターの高岡昂太特任助教が講演した。

高岡特任助教は、市と同大共同の「こころの健康調査」の分析結果から、被災によるトラウマ、悲嘆や喪失は回復傾向にあるが、長期の避難生活によるストレスのため被災者の精神的回復力が低下している可能性もあると解説した。
さらに、時間の経過とともに立ち直ることができる人がいる一方で、取り残された気持からうつや引きこもりなどになってしまう被災者の「二極分化」が生じている状況も説明。
サロンや地域行事などに参加しない人にこそ積極的に関わっていくことが必要と語った。
また、孤立化から自殺へのケースを防ぐため、気になる人への声掛けの大切さも強調。
「つらいときこそ地域や行政が協力し、支え合ってほしい」と呼び掛けた。

2講演する高岡昂太特任助教
1_ 地域住民ら170人が聴講した
2_ スクリーンに資料を映し出しながら講演する高岡昂太特任助教

10.Mar 2013
防災フォーラム

自らが備えて行動する地域の「防災力」を考える

1調査報告をする伊香歩美さん

「防災フォーラム」(市・NPO 法人防災サポートいちのせき主催)は、3月10日、川崎公民館で開かれ、市民や消防・防災関係者など約150人が住民が持つ防災力や自主防災組織活動の重要性を再認識した。

岩手大学農学部砂防学研究室の井良沢道也教授は、近年の震災で発生した土砂災害などを上げながら、土砂災害の危険性のある区域を明らかにし、警戒避難体制の整備などを充実させていく必要があると分析。
同学部4年の伊香歩美さんは、県内8市の自主防災組織を対象に現状調査した結果を報告しながら、釜石市内の小中学生が生存率99.8%だったという「釜石の奇跡」を例に上げ、地域の防災力を高めるためには子供への防災教育が不可欠だと訴えた。

市は、3月11日を「となりきんじょ防災会議の日」と制定。
震災経験を風化させることなく、防災に関して家族や職場などで話し合おうとを呼びかけている。

2メモを取りながら熱心に講演を聞く参加者3井良沢道也教授4自主防災組織の主な活動内容を紹介するパネル
1_ 調査報告をする伊香歩美さん
2_ メモを取りながら熱心に講演を聞く参加者
3_ 井良沢道也教授
4_ 会場に設置された自主防災組織の主な活動内容を紹介するパネル

11.Mar 2013
「災害時における応急対策業務に関する協定」合同調印式

震災を教訓に、住民の安全を守る5者の力強い連携

15者が固く握手を交わした。㊧から菅原町長、佐々木会長、阿部一関支部長、三浦千厩支部長、勝部市長

「災害時における応急対策業務に関する協定」合同調印式は、3月11日、市役所本庁を会場に行われ、一関市、平泉町、一関測量設計業協会、(社)岩手県建築士会一関・千厩の両支部の5者が災害時の活動に関する協定を締結させ、東日本震災を教訓に、災害時の住民の安全確保に向けた互いの連携を確認した。

同協定には、一関市・平泉町地域で災害が発生した場合など、一関測量設計業協会に被災情報の収集や連絡、被害規模の調査、応急対策工法や概算額の調査の協力を、(社)岩手県建築士会一関・千厩両支部に地域の建築物などの被災情報収集や指定避難所の応急危険度判定活動の協力を要請するために必要な事項が定められている。

勝部市長は「両者との連携は、地域を守る上で欠かせない。一緒に地域の安全を守っていきたい」と各会の協力体制を喜び、菅原正義町長、佐々木德次会長、阿部眞昭一関支部長、三浦昌喜千厩支部長と固く握手を交わした。

2安全への決意を話す勝部市長㊨
1_ 5者が固く握手を交わした。(左)から菅原町長、佐々木会長、阿部一関支部長、三浦千厩支部長、勝部市長
2_ 安全への決意を話す勝部市長(右)

広報いちのせき「I-Style」 平成25年4月1日号