ILCとは

全長20km~50kmの地下トンネルに建設される電子・陽電子加速器を中心とした大規模研究施設のことです。
地下トンネル内の中央部で電子と陽電子を衝突させ、ビッグバン(宇宙誕生)直後の状態を再現し、宇宙創生の謎、時間と空間の謎、質量の謎に迫ります。現在の計画では、実験を20kmから始め、素粒子の一つである「ヒッグス粒子」について詳細な研究が行われます。
世界に一つだけ造る計画であり、日本が初めて主導する国際プロジェクトとなります。
なぜ一関市が候補地となったのか
電子と陽電子の精密衝突のため、建設場所は人工振動が少なく、活断層がない硬い安定した岩盤が必要になります。
岩手県南部から宮城県北部にかけての北上山地にはとても丈夫な「花崗岩」の岩盤が、南北に延びています。
北側は「人首花崗岩体」、南側は「千厩花崗岩体」と呼ばれている活断層のない安定した花崗岩が分布しておりILCの建設に適した環境です。
2013年8月に研究者から構成される「ILC立地評価会議」は技術的観点および社会環境の観点から「ILCの国内候補地として、北上サイトを最適と評価する」との結論を公表しました。
これまでの経過
| 年月 | 内容 |
|---|---|
| 1965年 | リニアコライダー(直線型加速器実験)のアイディアが発案される |
| 1980年代 |
各国において開発研究が始まる 日本でリニアコライダーの研究開発に着手 |
| 1992年12月 | 日本が進めるJLC計画の概要を発表 |
| 2004年 | 研究者組織において「世界に一つだけ造る計画」に合意 |
| 2012年6月 | ILCの日本誘致を進めるため、研究者組織「ILC戦略会議」を設置 |
| 2012年7月 | 東北ILC推進協議会が設立(東北加速器基礎科学研究会から改組) |
| 2013年5月 | 文部科学省が日本学術会議に審議を依頼(1回目) |
| 2013年8月 | 国内の研究者組織(立地評価会議)が、ILCの国内候補地を北上サイトに一本化 |
| 2013年9月 | 日本学術会議から文部科学省に所見を提出 |
| 2014年5月 | 文部科学省内に有識者会議を設置 |
| 2016年6月 | 東北ILC推進協議会が「東北ILC準備室」を設置 |
| 2017年12月 | 国際将来加速器委員会(ICFA)において、20kmから始める計画の見直し(ステージング)が承認 |
| 2018年7月 |
有識者会議は文部科学省に報告書を提出 文部科学省が日本学術会議に審議を依頼 |
| 2018年12月 | 日本学術会議が文部科学省に所見を提出 |
| 2019年3月 | 日本政府がはじめてILC計画への関心を表明 |
| 2020年6月 | 素粒子物理学における次期欧州戦略でILCへの協力を表明 |
| 2020年8月 |
ICFAが、KEKを拠点とする国際推進チームを設立 東北ILC事業推進センターが設立(東北ILC準備室から改組) |
| 2021年6月 | 国際推進チームが「ILC準備研究所(プレラボ)提案書」を公表 |
| 2021年7月 | 文部科学省が有識者会議(第2期)を再開 |
| 2022年2月 | 有識者会議(第2期)が「国際リニアコライダー(ILC)計画の諸課題に関する議論のまとめ」を公表 |
| 2023年2月 | ILC実現建設地域期成同盟会設立 |
