一関北上線舞川工区

冠水対策バイパスが開通

開通を祝って行われた3代渡り初め

北上川の一関遊水地の冠水対策道路改築事業として県が実施していた主要地方道一関北上線舞川工区(バイパス部)が開通しました。
バイパスは、現道の東方、山側の高い位置に造られたことから、これまで冠水のたびに通行止めを余儀なくされ、物流や通勤・通学、患者輸送などの生活課題が一気に解消されました。
開通式は7月5日、舞川地内の蓬田橋近くで催され、事業関係者や地域住民ら約100人が出席。浅井市長は「災害時でも安心して通ることができ、地域の生活の利便性が向上する。関係各位に感謝したい」と祝辞を述べました。式終了後は、地元2家族が蓬田橋の3代渡り初めを行い開通を祝いました。
また、今回の開通に併せて、蓬田橋のたもとに地元に伝わる日本刀の源流とされている「舞草刀」の顕彰碑が建てられ、序幕式が行われました。
冠水対策事業は、一般県道薄衣舞川線の千歳トンネルから平泉町下平までの4430メートルの区間で、平成9年に起工した薄衣舞川線の2000メートルは開通済。接続する一関北上線の2150メートルが今回、開通しました。事業は平泉町分の280メートルを残していますが、21年度内完成の見込みで、総事業は約102億円です。

大東町大原藤ケ崎地区

農地環境整備事業が完工

竣工を祝って記念碑を除幕する関係者

大東町大原の藤ケ崎地区で実施していた県営農地環境整備事業が完工し7月5日、現地で記念碑の除幕式が催されました。
同事業は、16.7ヘクタールの面的整備工事でほ場の区画整理11.1ヘクタールと農作業道3987メートルおよび用排水路5591メートルの築造を行ったもの。平成14年に県営事業として採択され、16年10月に起工、21年3月の完工まで、7年余りの歳月と約2億7000万円の事業費を投入して農業生産基盤の整備が図られました。
同地区完工祝賀会実行委員会の藤原勝志実行委員長は「おかげさまをもちまして『美生藤郷』の碑名のとおり、地域の財産となる見違えるような立派で美しい農地を作りあげていただいた。多角的経営と効率的な農業を目指し、新しい藤ケ崎地区の農業を確立させたい」とあいさつ。坂本副市長は「中山間地の多い当市にとって、この事業完工は今後の師表になる。他の模範となる営農体系を構築して、すばらしい景観を守り育て、豊かな地域づくりにまい進してほしい」と祝辞を寄せました。
同地区は、室根山ろく西側に広がる典型的な中山間地。多くの水田が区画が小さく不整形で、農業機械の移動に多くの労力を費やすなど耕作条件は劣悪だったことから荒廃農地が見られるようになり、農地環境整備が待たれていました。

(広報いちのせき 平成21年8月15日号)