優しい笑顔が印象的な5人の女性。
大正・昭和・平成―。
激動の時代を駆け抜け、歩んできた強くたくましい女性たちは100回目の誕生日を迎えました。

大場ヨシエさん 大正2年11月10日生まれ

いつだって気遣いを忘れない働き者
大場ヨシエさん

昭和9年に21歳で宗一さんと結婚。米や葉タバコなどを作りました。
宗一さんが亡くなってからは、朝から晩まで働いたというヨシエさん。
たくましくも、気遣いを忘れなかったそうです。
当日は家族の歌に合わせて「めでたうれしや」の踊りを披露。
長女の鈴木たつさん(79)は「皆さんに感謝。夢のようです」と話してくれました。
長寿の秘けつは何でも食べることと、日課の養命酒です。

管野チヨさん 大正2年12月12日生まれ

苦しい時代に「一生懸命」家族を守った
菅野チヨさん

昭和8年に與吉さんと結婚。子7人、孫13人、ひ孫16人がいます。
趣味は縫い物と庭の草取り。相撲観戦が好きだというチヨさんに、市長から相撲の番付が贈られました。
気仙沼市に住む次男・上坂章夫(こうさかあきお)さん(78)は「戦時中や苦しい時代に、一生懸命守ってくれた。長生きしてほしい」とにっこり。
健康で人と話すことが好きなチヨさんの長寿の秘けつは、好き嫌いをしないことです。

岩渕つや子さん 大正2年12月21日生まれ

感謝の気持ちを忘れない働き者
岩渕つや子さん

働き者のつや子さんは昭和6年に哲夫さんと結婚、農業に従事しました。
人と話したり、テレビを見たりするのが好き。雑巾を100枚縫って光栄荘に寄付したこともあります。
長寿の秘けつは好きなことをしてマイペースに過ごすこと。
「皆さんの心遣いで、きょうだいやみんなの分まで長生きできた」とつや子さん。
6男の加藤邦良(くによし)さんは「できる限り長生きしてほしい」とうれしそうでした。

岊サガミさん 大正3年1月22日生まれ

優しくも強くたくましい気丈な母
岊サガミさん

昭和8年に勲平(くんぺい)さんと結婚。子5人、孫13人、ひ孫17人、やしゃご1人がいます。
楽しみは、孫やひ孫たちに思い出話や苦労話をすることだというサガミさん。
勲平さんが戦死後、一家を支えるために仕出し屋と魚屋を営みました。
長男の昭郎(あきお)さんは「涙しながら、頑張り抜いてくれた優しくも、たくましい母。一日、一日を大切に長生きしてほしい」と時折、言葉を詰まらせていました。

大場ハシメさん 大正3年1月29日生まれ

時に優しく、時に厳しく、人を心を育てた
大場ハシメさん

「人を育てる、心を育てる」教師として長年、教壇に立ったハシメさん。
趣味は短歌づくりで、詩や歌が大好きです。
当日は「ふるさと」などを全員で合唱。ハシメさんも一緒に口ずさみました。
娘の田鶴子(たづこ)さん(72)は「厳しくも、いつも心配してくれた母。できるだけ長い時間を一緒に過ごしたい」とにっこり。
教員時代の教え子も駆け付けて百寿を祝いました。 

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成26年2月15日号