令和5年11月11日、一関市川崎市民センターのホールで、令和5年度県民参加の森林づくり促進事業「いちのせき里山林活用事業 講演会」を開催しました。

この事業は、いわての森林づくり県民税を活用し、里山保全、薪づくり、薪ストーブに精通した講師による講演を行うことで、環境保全や森林資源の活用についての関心を高めることを目的に実施したものです。

第一部は、有限会社工藤管理サービス代表取締役 工藤 寛さんが「里山の保全と集落で取り組む保全管理」、森林資源を活用する一関市民の会 会長 千葉 康生さんが「自分でできる集材と薪づくり」、有限会社駒崎材木店代表取締役 片倉浩彦さんが「森林資源の活用としての薪ストーブと薪の選び方」をテーマに講演を行いました。

また、第二部のパネルディスカッションでは、岩手県環境アドバイザーである千田典文さんをコーディネーターに、第一部で講演を行った3人が、「これからの里山の保全と資源活用について」というテーマで意見を交わしました。

当日は市内から75人が参加し、講演に聞き入っていました。

 第一部 講演の部

工藤さんは、里山の保全は、そこに住む生物の多様性を維持することにつながることを説明し、子供のころからの環境教育や、自分が育った時代との環境の変化について確認することなどを提案しました。

  

千葉さんは、森林資源を活用する一関市民の会が行う未利用材の集材や薪づくりなどの活動を紹介し、できることから里山へのかかわりを持ってほしいと呼びかけました。

森林資源を活用する一関市民の会 千葉 康生氏

片倉さんは、自身も販売を手掛ける薪ストーブについて、薪の種類や、煙突の施工や性能、住宅の構造なども含めて考える必要があると述べ、薪ストーブを通じて環境について勉強するのがよいのではないかと提案しました。

有限会社駒崎材木店 片倉 浩彦氏

 第二部 パネルディスカッションの部

工藤さんは、自身が取り組む「森林・山村多面的機能発揮対策交付金」を用いた里山の保全管理の取組を紹介し、千葉さんと片倉さんは、薪をはじめとした木材の活用や脱炭素について、様々なデータを用いながら意見を展開しました。

パネディス1 パネディス2