• 3 建部 清庵 (たけべ せいあん) (1712~1782)


 蘭学史上に名を残した一関藩医で、蘭方医学の隆盛と多くの人材を育てた建部清庵は、一関藩医初代建部清庵(元水)の子です。仙台、江戸で医学を修め藩医を相続。内科、外科に優れた治療をほどこし、名医の誉れが高く、相次ぐ飢きんを憂いて、施薬調合法や救荒食用植物をまとめた「民間備荒録」「備荒草木図」を著し、多くの民を救いました。江戸の蘭方医学者の杉田玄白とも親交を結び、蘭方医学の疑問を玄白と交わした書簡は後年「和蘭医事問答」として出版されました。

3 建部 清庵