館蔵品

平清泰巡礼札たいらのきよやすじゅんれいふだ

平清泰巡礼札

画像をクリックすると拡大表示します。
 複製 原資料:平泉・中尊寺蔵 岩手県指定文化財
 縦64.5cm 横7.9cm
 文明16年(1484)
 延徳4年(1492)


 山形の木札に黒漆を塗り、縁と種字に金箔を押しています。西国三十三所の霊場と板東三十三所の霊場を巡礼したときの満願記念の奉納札です。奉納者は平清泰、奉納所は平泉中尊寺です。銘文には次のようにあります。
 
西国三十三所巡礼札 文明十六才甲辰三月十三日 奥州西岩井郡三堰 平朝臣四郎左  衛門尉清泰
 
板東三十三所巡礼札 延徳四年壬子五月二十六日 奥州西岩井郡三堰 平朝臣四郎左  衛門尉清泰
 
 三堰(三関)は現一関市三関付近で、平泰常はその邑主でした。ここ一帯を領していたのは千葉氏であり、平は千葉氏の本姓です。中世の巡礼納札の風習を知る上で貴重であり、また、中世の当地方を領した有力豪族の実名が分かるとともに、その人物の宗教観や信仰心をうかがい知ることもできる資料です。

このエントリーをはてなブックマークに追加