勝部修市長勝部修市長は、第37回市議会定例会で24年度の施政方針を示しました。
24年度当初予算の総額は704億9千4百万円で前年度比16.6パーセントの増額。
当初予算としては、17年度の合併以降最大だった昨年度を上回る積極型予算になりました。
本号では、施政方針と予算の概要をお知らせします。

重点施策(1)

災害に強いまちづくり

岩手・宮城内陸地震、東日本大震災という二つの大きな災害の教訓を生かして、災害に強いまちづくりを進めます。
▼防災行政情報システムの整備▼コミュニティFM放送を活用した防災情報の提供▼市所有指定避難所への発電機配備▼飲料水兼用耐震性貯水槽や災害用マンホールトイレの整備―など、「備え」を強化します。

自らが自らを守る「自助」、地域が互いに助け合う「共助」、行政が支援する「公助」のうち、これからは自助と共助の割合を高めていくことが重要です。
自主防災組織を対象に、発電機などの購入費用を助成して、組織の体制強化を支援します。

4月29日に開局する一関コミュニティFM
4月29日に開局する一関コミュニティFM。
地域に密着した情報と防災情報の提供が期待されています

重点施策(2)

高齢化社会に対応した地域づくり

人口減少と高齢化が進む中で、行政サービスのあり方を時代に合ったものに変えていくことが求められています。
これまで個人の領域だった事柄も地域社会で考えていくべきテーマになってきます。
高齢者の利用に配慮した公共交通の運行体制や地域コミュニティーのあり方など、多方面から検討します。

地域医療の確保

病気や患者の実情に合った地域医療を提供するためには県、市医師会など関係機関との連携を図りながら、取り組んでいくことが重要です。

さらに産業、文化、都市整備などハード・ソフトの両面で設計段階からまちづくりの考え方を変えていく必要があり、その検討に着手します。

重点施策(3)

中東北の拠点都市一関の形成
子育て支援

小学生の医療費無料化や子宮頸(けい)がん予防ワクチンなどの全額公費助成を行います。

雇用対策(入口から出口まで)

企業パワーアップ支援事業や中小企業の魅力発信力向上事業を継続します。
また、ふるさと就職支援事業を実施して、若者の地元定着に努めるとともに、震災等緊急雇用対応事業を行って、地域で働く人材の育成を支援します。

産業振興(地産外商)

当市の物産や観光資源を全国に売り込むため、「地産外商」の看板を掲げて取り組みます。
「一関産」が全国に通用するブランドになるよう、情報発信と販路拡大の両面から施策を展開します。

原発事故の影響・風評被害

農林産物の放射性物質の測定と適切な情報発信を行って、信頼回復に努めます。

観光振興

栗駒山を囲む宮城県栗原市、秋田県湯沢市、東成瀬村と連携し、中東北の新たな観光商品づくりに取り組みます。
3月に「東北観光博」が、4月から「いわてデスティネーションキャンぺーン」が行われています。
一ノ関駅西口の観光案内所を全面リニューアルするとともに、「平泉・一関・奥州ゾーン」の玄関口として情報発信に努めます。
また、平泉ナンバーの実現に向けた運動も強力に進めます。

国際リニアコライダー計画

関係機関と連携しながら、情報収集を進めるとともに、一関市学術研究都市構想(仮称)の策定に着手します。

沿岸被災地への後方支援

陸前高田および気仙沼両市は、文字通り「近所」。
これを、近いところ同士が助け合う「近助」に置き換え、「住民同士のお互いさま」、「行政同士のお互いさま」の関係によって後方支援活動をしてきました。
これに「企業同士のお互いさま」の関係を加えることで、復興を加速させることができると考えます。
沿岸被災地の一日も早い復興に向け、支援を継続していきます。

重点施策(4)

放射線対策

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、当市を含む岩手県南地域は放射性物質汚染対処特別措置法に基づく汚染状況重点調査地域の指定を受けました。
現在市は、除染実施計画を策定しており、この計画に基づき、確実に除染を進めていくことが重要です。

市は放射線対策室を設置して取り組みますが、除染の推進には市民の皆さんの協力が不可欠です。
課題解決に向け、地域を挙げて全力を注ぎます。

分野別の主な施策

(1)地域資源を生み育て賑わいと活力あふれるまちづくり
農業

生産体制の強化、担い手の育成、高付加価値化と販路拡大などを進め、信頼される産地づくりを目指します。

担い手育成は、経営感覚に優れた農業者や効率的な営農組織を育成するとともに、青年層を中心とした新規就農者の確保、新たな雇用の創出、加工・販売など6次産業化に向け、起業に着目した人材育成に努めます。
新規学卒者を1次産業に誘導し、地元に担い手を定着させる方策も検討します。
また、中山間地域等直接支払制度や農地・水・保全管理支払交付金事業を活用した取り組みを支援します。

水田農業は、安全・安心でおいしい米づくりを促進するとともに、水田の基盤を生かした作物再編を進めます。
経営の安定化や戦略作物への作付転換を促し、食料自給率の向上と農業の多面的機能の維持を目指す国の農業者戸別所得補償制度の推進と活用に努めます。

園芸・特産作物は、なす、トマト、小菊、乾しいたけなどを転換作物として葉たばこから誘導し、生産振興策を講じます。
市場に信頼される安定産地の確立を目指して地産外商、地産地消の拡大を進めます。

クマ、ハクビシン、イノシシなどによる被害対策は、市鳥獣被害防止対策協議会を中心に地域でその対策に取り組みます。

畜産は、経営基盤の確立、優良素牛の導入による能力と品質の向上、公共牧場の効果的な活用促進などにより、経営体質の強い畜産農家の育成に努めます。

農林産物の放射線対策は、食の安全を守り、産地としての信頼を回復するため、県や関係団体と連携しながら汚染された稲わら、牧草、堆肥の一時保管や処理を円滑に進めます。
また、農林産物の放射性物質を測定し、安全安心を発信しながら風評被害の防止に努めます。
被害を受けた農業者に対する損害賠償が迅速かつ万全に行われ、経営の再建と安定が一日も早く実現できるよう、市の実情をふまえた要望活動を展開します。

農業生産基盤の整備は、夏川地区などの整備を促進するとともに、国、県に予算の確保を要望します。

農業用施設の保全は、ため池等整備事業、土地改良施設耐震対策事業などにより、施設の適切な更新や改修を行って機能確保と長寿命化を図ります。

国営農地開発事業で整備された農地の利活用を促進するため、農業生産法人などの新規参入を進めます。

林業

市有林や民有林の除・間伐を進め、森林の健全な育成と資源の活用を促進します。
二酸化炭素の削減や水源の涵養(かんよう)など、森林が持つ公益的機能の維持増進や適切な森林施業の実行に取り組みます。

TPPへの対応

国が対策を示し、十分な説明責任を果たすべきと考えています。
国民の理解、特にも農業者の合意が得られなければ反対せざるを得ません。
慎重かつ適切な対応を行うように訴えていきます。

工業

地域の特性や資源を生かした施策を展開するため、工業振興計画を策定します。

市内の企業の競争力を強化するため、人材育成の視点と経営強化の視点の両面から支援し、ものづくり産業の集積を図ります。
企業ニーズの高い技能・技術の資格取得を目指す研修や当市会場の品質管理検定などを実施して、地域企業の品質管理能力の向上を図り、質の高いものづくりを支援します。

経営強化は、企業の魅力の情報発信を支援するとともに地域企業の自動車関連産業への参入を促進します。

企業誘致は、工業団地のリース制度や立地企業の設備投資に対する助成措置などにより、積極的に進めます。
立地企業の操業時に新規採用者の人材育成を支援するなど、フォローアップも行います。

沿岸地域で被災した企業が再出発のため当市内で操業する場合、事業の早期再開と円滑化を図るための支援を行います。

雇用対策

地域企業パワーアップ支援事業のほか、求職者を対象にした情報化研修の実施、離職者の再就職訓練事業やキャリア教育の支援に取り組みます。
本庁内の無料職業紹介所、千厩支所内の「ふるさとハローワーク」のほか、関係機関・団体と連携して、求職者への相談体制を充実させ、雇用機会の創出に取り組みます。

商業

中小企業振興資金の融資枠を確保し、中小企業者を支援します。
ど市、互市、夜市などの各種イベントを通じた商業振興を図ります。
旧ダイエー一関店は、市民活動の拠点施設として整備します。

観光・物産

観光振興施策を戦略的に進めるため、観光振興計画を策定します。
▼「いわてデスティネーションキャンぺーン」におけるイベントの充実▼平泉と市内の観光地を周遊するパンフレットなどの作成▼観光地を結ぶ二次交通の整備▼一ノ関駅における観光案内の強化―など、観光客の利便性の向上に努めます。

産業まつり、姉妹都市の福島県三春町、友好都市の埼玉県吉川市と和歌山県田辺市などとの交流を通じて、地場産品の宣伝と販路拡大に努めます。

4月1日、いわてデスティネーションキャンペーンが開幕
4月1日、いわてデスティネーションキャンペーンが開幕。
IKB48(いちのせき かあちゃん・ばあちゃん48)のメンバーも新幹線コンコースで観光客らを出迎えた

(2)みんなで支え合い共に創る安全・安心のまちづくり
健康・医療

健康いちのせき21計画などの周知啓発に努めながら、市民の自主的な健康づくりや健全な食生活のあり方について意識の高揚を図ります。

移転整備する一関保健センターの実施設計に着手します。

健康診査は、各種がん検診などを実施します。

国民健康保険は、特定健康診査の促進、各種制度の周知、税収確保を図り、事業の健全な運営に努めます。

後期高齢者医療は、岩手県後期高齢者医療広域連合と連携しながら制度の周知、保険料の収納確保に努め、適切な運営を進めます。

地域医療は、地域医療・介護連携推進事業に取り組み、医療機関相互の連携、機能分担、医療と介護の連携体制づくりを進めます。
医師確保を図るために医師修学資金貸付事業を実施します。

医師会などの協力を得て、休日当番医制事業や夜間救急当番医制事業を実施し、初期救急医療の確保に努めます。

予防医療の意識啓発に努めながら医療機関、市民、行政の役割や連携を強化して地域医療体制の充実を図ります。

病院事業は、安定した経営と新しい地域医療の形を追求しながら適正な運営に努めます。

子育て支援

第3子以降の保育料無料化を継続します。
▼曽慶保育園、藤沢こども園の移転新築▼猿沢保育園の耐震補強工事▼八幡町・あおば統合保育園の実施設計―に着手します。
放課後児童対策は、厳美地区の児童クラブ設立を支援するほか、大東、川崎両地域の施設充実を進めるなど保護者の就労支援と放課後の留守家庭児童の健全育成に努めます。
家庭児童相談員を増員し、要保護児童対策に努めます。

市民のこころの相談支援を行うため、24年度から臨床心理士を配置して相談体制の充実を図ります。

障がい者福祉

きめ細やかな支援体制の充実と地域活動支援センターの整備促進を図り、障がいのある人の地域生活を支援します。
就労支援に取り組み、自立と社会参加を促進します。

高齢者福祉

健康・生きがいづくりの活動を支援します。
旧ダイエー一関店を活用した市街地活性化施設整備事業で高齢者の活動拠点を整備し、趣味、教養、レクリエーション活動などを充実させます。
高齢者肺炎球菌ワクチン接種事業を実施して疾病予防に努めます。

生活保護

適正な保護に努めるとともに、自立を支援する社会参加推進プログラム事業を実施して社会参加や就労体験の場の提供に努めます。

一関遊水地事業

狐禅寺地区管理用通路と小堤の早期完了を図ります。
磐井川堤防改修の用地買収や家屋移転に協力するほか、JR磐井川鉄橋架け替えの早期協議開始を要望します。
磐井川堤防改修工事のために伐採せざるをえない桜並木は、60年前の植樹の思いを引き継ぎ、市民と共にその再生を図ります。
一関遊水地下流部の狭隘(きょうあい)地区の治水対策は、砂鉄川合流点から宮城県境までの川崎、花泉、藤沢地域の区間で、小堤工事と一体的に事業が推進されるよう関係機関との調整や事業支援を強く働きかけます。

消防防災

地域防災計画を見直します。
大規模災害に備え、公共施設を中心とした避難所に非常用発電設備を整備するほか、防災行政情報システムと消防救急無線デジタル化などの整備を進めます。

土砂災害ハザードマップを作成し、警戒避難情報の周知を図ります。

防災拠点となる本庁舎・支所庁舎は、非常用自家発電設備の更新などを計画的に進めます。
本庁舎と千厩支所庁舎は耐震補強工事の実施設計に、川崎支所庁舎は改築整備に着手します。

木造住宅耐震改修工事助成事業を実施して耐震化を図ります。
緊急経済対策住宅リフォーム助成事業を実施して雇用機会の創出に努めます。

東日本大震災で被災した住宅の復興のために借り入れた融資に対する利子補給を行うとともに、被災住宅の補修工事、被災宅地の復旧工事に対しても助成します。

水道未給水区域の災害復旧対策は、震災で枯渇したり、水質が悪化したりした井戸の掘削に要する経費を補助します。

消防救急体制

北消防署の建設、消防車両の更新、飲料水兼用耐震性貯水槽の整備を進めます。
市内全ての中学校で救急救命講習を実施します。

交通安全・防犯・生活相談

交通安全と防犯の意識高揚を図ります。
地域が取り組む防犯灯の設置を支援します。
本庁と千厩支所に設置している消費生活センター相談室で、消費生活や多重債務などの相談に応じます。

自殺予防

講演会や傾聴ボランティアの養成講座などを開催します。
訪問・相談体制の一層の充実を図ります。

(3)人を育み文化を創造する生きがいのあるまちづくり

「新しい時代を切り拓き 豊かな心を育むまちづくり」を推進するため、さまざまな教育施策を展開
「新しい時代を切り拓き 豊かな心を育むまちづくり」を推進するため、さまざまな教育施策を展開。
岩手国体に向けた取り組みもはじめます

人材の育成

地域の将来を担う子どもたちが、社会人として自立できるようキャリア教育に取り組みます。
中学生を筑波研究学園都市に派遣します。

学校教育施設・図書館

25年4月の開校を目指す大東小の建設と川崎地域の統合小となる薄衣小の校舎を整備します。
山目小と東山中の校舎改築、舞川幼稚園、真滝幼稚園、舞川中の耐震補強工事、藤沢中屋内運動場の耐震診断、室根中のプール改修工事を進めます。
学校給食センターは、千厩学校給食センター(仮称)の建設工事を進めます。
学校給食食材などの放射性物質を測定し、安全な給食の提供に努めます。

花泉図書館は24年度中の完成を目指します。
一関図書館は24年度に建設工事に着手します。

公民館・スポーツ施設

一関公民館、永井公民館の移転整備を進めるほか、大原公民館の耐震補強工事を実施します。
一関運動公園テニスコートの増設整備、花泉第二体育館、千厩体育館、藤沢体育館の耐震補強工事などを行います。
磐井川堤防改修事業に伴い移転する一関水泳プールを本年7月から供用開始します。

男女共同参画

男女共同参画プランの着実な取り組みを進めます。

骨寺村荘園遺跡

世界遺産の追加登録に向け、調査研究や国との協議を進めます。
骨寺村荘園交流施設を核に、その魅力を内外に発信するほか、交流館展示棟の展示工事に着手します。

(4)人と情報が活発に行き交うふれあいと連携のまちづくり
国際交流

昨年11月に国際姉妹都市提携の調印を行ったオーストラリア連邦セントラルハイランズ市との各種交流事業を展開します。

幹線交通網の整備

国道284号 室根バイパスは、用地買収を促進します。
弥栄地区の道路改良を要望します。

国道342号 厳美バイパスと花泉バイパスは、全線の早期完成を促進します。
花泉バイパス以南から宮城県境までの整備促進を要望します。

国道343号大原バイパスと主要地方道一関大東線生出・流矢地区 関係機関と連携して整備促進を要望します。
陸前高田市と連携し、新笹ノ田トンネルの事業化を要望します。

国道456号 摩王地区の交差部の整備、藤沢バイパスの早期実現、宮城県境のトンネル化を関係機関と要望します。

国道4号 一関大橋以南の四車線化を要望します。
国道4号を補完する栗原北上線の県道昇格を関係市町と要望します。

市道 矢ノ目沢金沢線、清水原一関線、中駒場線、松川駅館下線、増沢新沼線などを整備します。
要望が多い歩道の設置は順次、整備します。
橋梁(きょうりょう)は長寿命化を図ります。
街路は山目駅前釣山線整備を進めるとともに、中心市街地の回遊ルートになる歴史の小道の整備に係る社会実験を進めます。

バス交通・駅

利用者予測調査や試験運行の結果を踏まえ、市営バスなどの運行のあり方を具体的に検討します。
一ノ関駅東口南駐車場は24年度、新たに拡張整備します。
駅前トイレを整備します。

コミュニティFM放送

地域に密着した情報と防災情報の提供を行います。
中継局を整備して、受信エリアの確保を進めます。

(5)水と緑を守り育み自然と共生するまちづくり 
地球温暖化対策

住宅用太陽光発電システム、太陽熱利用機器、高効率給湯器の設置を促進します。
防犯灯のLED化を進め、新エネルギー・省エネルギーの取り組みを推進します。
一ノ関駅前の西口北・南駐車場、地主町駐車場と西口自転車駐車場の照明灯を改修し、省電力化を進めます。

ごみ

ごみの減量化、資源化を進めます。
市民の意識啓発を図るとともに監視カメラを活用して不法投棄を許さないまちづくりを推進します。

公園

盛岡地方裁判所一関支部隣接地を取得し、釣山公園として拡張整備します。

簡易水道事業

厳美・萩荘簡易水道事業など18事業を推進するとともに、施設を改修・更新します。

水道事業

上巻と前堀浄水場の整備を実施するなど、安全な水の安定供給に努めます。
災害時のライフラインを確保するために、水道施設の非常用電源設備の拡充や耐震診断を実施して、施設の計画的な更新を進めます。

公共下水道事業

管路整備を推進し、一関、花泉、千厩地域の供用区域を拡大します。
個人設置型浄化槽設置整備事業補助金の補助率を引き上げ、水洗化を促進します。

景観形成

景観まちづくり活動への支援を行い、自然と共生するまちづくりを推進します。

市政運営の基本

24年度は、市総合計画後期基本計画の実質的なスタートの年であり、計画の着実な推進に努め、中東北の拠点都市形成に向けたまちづくりにまい進します。
当市の財政を取り巻く環境は、厳しさを増していくものと見込まれることから、一層、財政の健全化を図り、持続可能な行財政基盤の確立に努めていかなければなりません。
私は、市民の声を市政に反映させるためには、現場での視点が大切であると考えており、移動市長室などを通じて、地域の皆さんとの対話を深めます。

協働推進アクションプランをもとに、市民との協働による着実なまちづくりを進めます。
その基盤となる地域コミュニティーへの支援、市民が主体となって進める横断的な組織づくりを支援します。

市民主体の地域づくりを積極的に進めるため、市民活動団体が活動しやすい基盤づくりに努めるとともに地域おこし事業などにより支援します。

私たちには、大きな悲しみ、苦しみを乗り越えてきた歴史があります。
この地域もカスリン、アイオン台風をはじめ、たび重なる水害に、幾度となく壊滅的なまでの被害を受けた歴史があります。
このまちが、今日の成長を築き上げることができたのは、このまちに暮らす人々、その一人一人に不屈の精神があったからであり、このまちには、困難から立ち上がる底力があると信じています。

私たちは、ふるさとを、再生させなければなりません。
悲しみを背負ってばかりはいられません。

頑張ろう 陸前高田、
頑張ろう 気仙沼、南三陸、
頑張ろう 登米、栗原、
そして、頑張ろう 平泉。
明日に希望を託して、力強い歩みを進めていきましょう。
頑張ろう いちのせき。

議員各位ならびに市民の皆さまのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

広報いちのせき「I-Style」 平成24年4月15日号