鈴木功教育委員長鈴木功教育委員長が第37回市議会定例会で述べる

人生を豊かにする生涯学習の推進

家庭教育、学校教育、社会教育の各領域の連携を図り、人づくりを土台として地域づくりにつながるよう、生涯学習を推進します。
生涯学習の大きな柱となる読書。
ことばを学び、感性を磨き、表現力を高め、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことができない読書の大切さについて、家庭、地域の共通理解を図ります。
一関図書館と花泉図書館の整備を進めるとともに、図書館サービスや図書資料の充実、市立図書館と学校図書館との連携強化を図ります。

新しい時代に生きる力を育む学校教育の推進

確かな学力育成

児童生徒の学力実態把握に努め、指導主事と学習指導専門員による指導の充実を図るとともに、家庭と連携した学校の取り組みを支援します。
また、24年度から小・中学校ともに完全実施となる新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業の充実に努めます。

ことばを大切にする教育

学校・家庭の連携による読書活動を展開するとともに、読書普及員を増員配置し、学校図書の充実や市立図書館との相互利用など、さらなる読書環境の充実に努めます。

キャリア教育

生徒の職業観と勤労観、社会性を育てるために、全中学2年生を対象に社会体験学習を実施します。
また、市内中学生を最先端科学施設が集まるつくば市へ派遣します。

地域に根差した教育

社会科副読本などにより地域の相互理解を深めるとともに、地域の教育力を活用する教育活動をさらに推進します。
また、震災直後から行っている陸前高田市と気仙沼市との学校間交流への支援を継続します。
さらに、市内全中学校でAED操作も取り入れた救急救命講習を実施し、非常時に備える取り組みを進めます。

適応指導

学校不適応状況にきめ細かく対応するため、教育相談員などによる各種相談・支援事業や適応支援教室における学習・支援活動を進めます。

特別支援教育

特別支援教育コーディネーターや支援員などを配置するとともに、幼児期からの相談体制を充実します。

学校給食

食材の放射性物質の測定を行うなど、安全安心な給食の提供を心がけ、地場産食材の利用、食育の充実も図ります。

義務教育施設の整備

25年4月の開校を目指し、大東小の建設と川崎地域の統合小の整備、施設の老朽化などに対応した山目小、東山中の校舎改築事業を行います。
また、藤沢中屋内運動場の耐震診断や舞川中などの校舎耐震補強工事を実施します。
さらに、厳美小の大規模改造、中里小屋内運動場改築、川崎中の外構整備などを行います。

学校給食センターは、25年4月からの稼働を目指し、(仮称)千厩学校給食センターの建設工事を進めます。
また、学校給食調理業務は、今後計画的に民間委託を進めます。

学校規模の適正化

児童生徒数の減少や施設の老朽化が進む中で、よりよい教育環境の整備を図るため、保護者、地域住民の理解を得る取り組みを進めます。

共に学び触れ合う社会教育の推進

社会教育

多様な学習機会の提供や学習活動の促進に努めます。
家庭教育は、子どもたちが心身ともに調和のとれた人間に成長できるよう、支援に努めます。
また、地域づくり活動に資する学習機会の提供に努めます。
さらに、ことばを大切にする取り組みとして公民館でのことばの地元学講座の開催や図書館でのことばをテーマにした企画展などを実施します。

公民館

一関公民館の旧ダイエー一関店への移転、狐禅寺公民館の周辺環境整備、永井公民館の移転整備のための実施設計、大原公民館の耐震補強工事などに着手します。
全公民館へのAEDの設置など施設環境の充実に努めます。

多様で個性ある文化の創造

文化芸術の振興

芸術文化協会などとの連携を図り、市民の文化芸術活動を促進します。
全地域で児童・生徒に芸術鑑賞の機会を提供していきます。
郷土芸能団体などに対する支援を通して、伝承保存に向けた環境づくりを促進します。

骨寺村荘園遺跡

世界遺産拡張登録に向けて、専門家の助言や地元の人たちのご協力を頂きながら、引き続き、各種確認調査を実施していきます。

有形文化財

国の登録有形文化財建造物である旧東北砕石工場は、建物保存のための改修設計を実施します。

民俗文化財や埋蔵文化財

市が所有する資料の体系的な管理を行うため、基礎調査に着手するとともに保存活用の計画策定を進めます。

博物館など

博物館では建部清庵生誕300年に当たり、企画展を開催するとともに、当市出身の彫刻家長沼守敬の企画展や藤沢町との合併記念展を開催します。
また、芦東山記念館では、開館5周年記念特別展を開催します。

地域に根ざした生涯スポーツの推進

生涯スポーツ

関係団体と連携を図り、スポーツ教室やスポーツイベントなどを開催し、市民がスポーツを楽しむ機会を確保するとともに、「ソフトボール日本リーグ」、学生スポーツ合宿の招致など、競技レベルの向上と底辺の拡大に努めます。
子どもたちが協力することの大切さを学ぶ機会として「夢の教室」を開催します。

岩手国体に向けた取り組み

当市は、バスケットボール、フェンシング、バレーボール競技の会場地となることから、県や関係団体と連携を図り、準備を進めるとともに、元全日本バレーボール選手等と地元チームが親善試合などを行うイベントを開催し、機運の醸成に努めます。

社会体育施設

指定管理者である一関市体育協会と連携し、施設の適切な維持管理に努めるとともに、花泉第二体育館などの耐震補強工事などを行い、競技環境と利用者の利便性の向上を図ります。
また、移転新築する一関水泳プールを本年7月から供用開始するとともに、25年度からの供用を目指し一関運動公園テニスコートの増設工事を進めます。

生涯にわたる市民の学習活動を促進し、「新しい時代を切り拓き豊かな心を育む学びのまちづくり」に尽力してまいる所存ですので、皆さまのご理解、ご支援、ご指導を心からお願い申し上げます。

広報いちのせき「I-Style」 平成24年4月15日号