18年連続で全国高等学校駅伝競走大会に出場
一関学院高陸上競技部 

一関学院高陸上競技部
一関学院高 陸上競技部

いい流れをつくってつなぎたい。
支えてくれた人たちの期待に応える走りをしたい

一関学院高陸上競技部(千葉裕司(ゆうじ)監督、部員13人)は10月26日、花巻市総合体育館前を発着点とする「第63回全国高校駅伝競走大会県予選会」で7区間42.195キロを2時間11分28秒でつなぎ優勝。
18年連続22度目の全国高校駅伝競走大会への出場権を獲得した。

選手たちは、12月23日に京都市で行われる全国大会へ向け、毎日20から30キロを走り込んでいる。
千葉監督は「昨年、一昨年は入賞できる力はあったが及ばなかった。大舞台で選手の力を100%発揮させることができなかった」と振り返る。
前回6区を走った畠山泰成(たいせい)主将(3年)は「順位を上げなければいけないところで1つ下げてしまった」と、チームに貢献できなかった走りを悔やむ。
今年は花の1区だ。
「いい流れをつくってつなぎたい。支えてくれた人たちの期待に応える走りをしたい」と上位入賞に向け、気合い十分だ。

同校は千葉監督が選手だった03年に8位、04年に7位に入賞。
06年にも再び7位に入った。
目標はそれを上回る6位内。
2時間5分台を目指す。
7人のうち5人は1、2年生。
若さあふれるチームは元気で明るく、雰囲気もいい。
経験の浅さはいなめないが、レースに乗れれば一気に加速する勢いがある。

全国の強豪は、海外の有力選手をメンバーに加えるなど、あくまで「勝ち」にこだわるが、学院は違う。
地元選手で構成されたチームが古里の誇りを胸に、「絆」という名のたすきをつなぐ。
おなじみのグリーンとオレンジのユニホームは都大路で旋風を起こせるか。
22回目の冬に、地元の期待は高まっている。

*この記事は2012年12月20日現在のものです

岩手を制し、「春高バレー」に初出場
一関修紅高男子バレーボール部

一関修紅高男子バレーボール部
一関修紅高男子バレーボール部
写真提供・岩手日日新聞社

“全国大会にふさわしいチームが勝つ”という監督の言葉を信じて頑張った

第4セット24対20。
エース笹川政一(せいいち)選手(2年)の強烈なスパイクは、不来方高コートに突き刺さり、大きくバウンドした。
 
「ピーッ」。
ゲームセットのホイッスルが響く。
「やった、優勝だ」。
ベンチから飛び出す選手たち。
コートに広がる歓喜の輪。
大歓声の客席からは、大きな拍手と祝福の声援が送られた。
 
11月4日、一関市総合体育館で開かれた「第65回全日本バレーボール高校選手権大会岩手県予選会」(男子)で一関修紅高が27年ぶりに優勝。
「全日本バレーボール高等学校選手権大会」(通称「春高バレー」)出場を決めた。

同校は、かつて県大会を幾度も制した名門。
7度のインターハイ出場を誇る。
しかし、部員不足などから休部に追い込まれた。
多くの人が古豪復活を待ち望む中、赴任してきたのが高橋昇禎監督(39)。
「当時は、自分が入らないと練習試合もできなかった」と振り返る。
 
その後、高橋監督を慕い、各地から選手が集まってくる。
修紅は強豪復活に向け、少しずつ加速する。

ここ数年、県大会決勝は不来方高と盛岡南高の一騎打ちが多い。
2月の県新人大会も修紅は4強の壁を破れず、10回連続の3位に終わった。
 
6月の高校総体県予選。
準決勝でV候補盛岡南高を破った修紅は初めて決勝に進む。
しかし、不来方高の前にあっさり敗れ、全国への道はまたも閉ざされた。
 
「決勝の戦い方を知らなかった」。
大一番に平常心を失ったチームを冷静に分析する高橋監督。
悔しさが残る夏になった。
 
だが、越えられなかった4強の壁を打ち破った自信が次第に選手の心に火を付ける。
そして、「必ず春高へ行く」が合言葉になった。

こうして迎えた春高バレー県予選。
修紅は、安定した戦いで準決勝までの全てをストレートで勝ち上がり、順当に決勝をへ駒を進めた。

頂上決戦は「宿敵」不来方高との対戦。
これまで何度も敗れた相手だ。
高橋監督は「序盤が全て」と指示を出すなど、選手たちが平常心を保つよう気を配った。

1セット目を失った修紅高だが、2セット目以降は平均身長182センチの高さを生かしたブロックで不来方高の時間差やオープン攻撃を止める。
レフトからのスパイクが次々と決まる。
3セットを連取して、ついに悲願の「春高切符」をつかんだ。

「夏に敗れてから、全員が“もう負けたくない”という強い気持ちで練習してきた」と語る佐々木誠(まこと)主将(3年)。
「“全国大会にふさわしいチームが勝つ”という監督の言葉を信じて頑張った。春高はベスト16を目指す」と力を込める。

高橋監督は「これまで何度も悔しい思いをしたが、よく頑張った」と選手を称え、さらに「県大会優勝が最終目標ではない」と勝って兜(かぶと)の緒を締める。

修紅高の初戦の相手は、和歌山県代表の開智高。
試合は1月5日、「さいたまスーパーアリーナ」で行われる。

2012年は、児童・生徒の活躍が目立った。
フェンシングの山岸顕志朗(けんしろう)さん(一関二高3年)が全国準優勝、片ケ瀬有香(ゆうか)さん(同2年)が7位入賞を果たしたのをはじめ、藤沢中女子ソフトボール部が全国ベスト16、関小ヤンキーズが全国初出場でベスト16の快挙を成し遂げた。
まさに一関市の名を全国にとどろかせた1年だった。

後を追おうと市内の個人やチームが懸命に練習に励む。
2013年はどんなドラマが待っているのだろうか。
今後の活躍が楽しみだ。

広報いちのせき「I-style」1月1日号