千厩小田梅田・花貫両自治会 地域ぐるみでホットスポット除染

千厩町の小田梅田自治会(柴田律夫会長、104世帯)と花貫自治会(金野良悦会長、68世帯)は昨年11月23日から、地域ぐるみでホットスポット除染作業に取り組んでいます。

このうち先の測定で住宅や事業所などで空間放射線量が局所的に高いホットスポット(1メートル高で毎時0.23マイクロシーベルト以上)が35カ所確認された小田梅田は、事前に市職員を招いて説明会を開き、除染作業を実施しました。

作業当日は、市職員の指導を受けながら、作業範囲を線量計で確認。軒下側溝の土砂を取り除き、放射線量の低減を確認しました。

柴田会長は「子供たちの将来にわたる安全・安心な暮らしを守るためには、個々の自治会の取り組みだけでは目的が達成できない。地域ぐるみで市内全域の迅速な除染が必要」と強調しました。

市の除染実施計画区域内に、ホットスポットは6137カ所確認されています。
市は、自治会等を中心とした地域ぐるみの放射線量低減化に向けた取り組みを進めるとともに、説明会への職員派遣、作業資材の提供、貸与などの支援を行っていきます。

 

産地復活へ 大きな一歩 施設シイタケ、待望の出荷再開

県は昨年12月13日、市の施設栽培原木シイタケの出荷自粛要請を解除しました。
東京電力福島第1原発事故の影響で施設栽培原木シイタケの放射性セシウムが国基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超えていたため、出荷できなくなっていた市内生産農家は全17戸。
今回はこのうち4戸を対象に施設栽培原木シイタケの出荷自粛要請を解除しました。

勝部修市長は同22日、生産・出荷を再開した千厩町千厩の生産者、佐藤繁(しげる)さん(65)を訪問し、激励しました。
佐藤さんの作業場を見学し、栽培管理方法などについて説明を受けた勝部市長は、「風評被害からの回復に精一杯努力し、さまざまな機会を通じて出荷再開を積極的にPRしていく」と語り、「これをきっかけに大いに頑張っていただきたい」とエールを送りました。
佐藤さんは「産直施設、JA、市場関係者や消費者から再開を待っていたと声を掛けられて本当にありがたかった」と笑顔を見せました。

同町小梨の生産者、小野寺泰男(やすお)さん(74)も「またシイタケの仕事ができることが何よりうれしい。徐々に規模を復活させたい」と声を弾ませていました。

市医療と介護の連携連絡研修会 5機関がそれぞれの分野を語る

「第4回一関市医療と介護の連携連絡研修会」は12月7日、市役所本庁で行われ、関係者133人と市民ら44人が参加し、「医療」と「介護」それぞれの現場への理解を深めました。

「さまざまな介護施設の役割を考える~医療と介護の連携のために」と題したシンポジウムは、一関中央クリニックの長澤茂院長が座長を務め、病院、介護施設などの代表者5人がそれぞれの施設、設備や制度について説明。
参加者は、うなずいたり、驚きの声を上げたりしながら、真剣に聞き入っていました。

訪問看護ステーションやまゆりの木村祐子所長(58)は「あらためて施設の特徴や現場の声を知ることができました。研修会で得た知識は、利用者や家族から質問された際など、日常の仕事に役立てたい」と話していました。

 

農林産物の放射性物質測定 大豆は順次出荷・販売可能に

「大豆」の放射性物質濃度検査の状況

県の「県産農林水産物の放射性物質濃度の検査計画」に基づき、「大豆」は検査終了まで、出荷等の自粛を要請されています。

市内全域33の旧市町村(昭和25年当時の旧市町村単位)ごとに出荷前検査が行われており、12月末までに検査した次の区域は、全て基準値を下回り、出荷・販売ができるようになりました。

出荷・販売が可能になった区域(12月27日現在)

〔一関地域〕 旧一関市、厳美村、萩荘村、弥栄村
〔花泉地域〕 全域
〔大東地域〕 全域
〔千厩地域〕 旧千厩町、奥玉村、小梨村
〔東山地域〕 全域
〔室根地域〕 全域
〔川崎地域〕 全域
〔藤沢地域〕 全域

市内農林産物の放射性物質濃度測定結果(12月分)

市民の依頼で市が12月に測定した農林産物は9品目15検体です。

このうち食品衛生法上の基準値(一般食品100ベクレル/kg)を超えたものはありませんでした。

検出されたものの、基準値を下回っているものは8品目10検体、その他の5検体は不検出でした。

問い合わせ先 

本庁農政課農産物流通係 電話:21-2111(内線8427)

4~15歳対象に内部被ばく健康調査を実施

放射線が健康に及ぼす影響への不安の軽減を図るため、本年度も「尿中放射性物質検査」を行います。

対象

市内に住所を有し、25年度中に4歳に達する人から15歳(中学3年生)の人(平成10年4月2日~ 22年4月1日までに生まれた人)。
ただし、23、24 年度に県が実施した放射線影響調査で検査した人は除く

検査方法

ゲルマニウム半導体検出器による尿中放射性物質の測定

検査核種

ヨウ素131、セシウム134、セシウム137、カリウム40

測定試料

尿2リットル(連続して採取し指定の容器に蓄尿)

申し込み

1月24日(金)までに、健康づくり課または各支所保健福祉課保健係に申し込む(保育園や学校等への申し込みを忘れた人も、期日までに申し込んでださい)

問い合わせ先

健康づくり課(一関保健センター内)電話:21-2160
または各支所保健福祉課保健係 

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成26年1月15日号