日本には、古来より元服や裳着といった成人を祝う儀式があった。
身体、精神の発育が適当な状態になったと認められて初めて行われる通過儀礼。
時は流れ、今日の成人式は、昭和21年埼玉県北足立郡蕨町(現 蕨市)で行われた「青年祭」がルーツ。
平成24年「一関市成人式」は1月8日。
「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます」趣旨のもと、初めて8地域の成人者が一堂に会し、開かれた。

1372人が大人の第一歩

今年の新成人は、1991年4月2日から92年4月1日までに生まれた1372人で、そのうち1120人が式に参加。
スーツ姿の男性や色とりどりの衣装に身を包んだ女性で会場は華やかなムードに包まれた。
再会を喜び談笑したり、記念写真を撮ったりする姿が見られた。

式で勝部修市長は「まちづくりには新しい発想、行動力が必要。皆さんが夢に向かって挑戦し続けることを願う」と式辞。
新成人を代表して室根町出身の県職員 関菜摘さんが「昨年の大震災で命や絆について深く考えさせられた。
命に責任を持ち、言葉より行動で示していくことのできる成人になることを誓う」と決意を述べた。

式に続いて、成人式企画実行委員会が企画した記念行事が行われ、震災からの復興や新成人としての一歩を踏み出そうと制作した「Restart ありがとう一関 いままでも これからも」と題したDVDを上映。
これは新成人が市内各地を取材し、その映像をまとめたもので、参加者は映し出される懐かしい風景などに見入っていた。

最後に成人式の歌「そんな気がするんだ」を全員で合唱し、大人としての一歩を踏み出した。

1実行委員会制作の記念DVDを鑑賞する新成人

1_実行委員会制作の記念DVDを鑑賞する新成人/2_参列者全員で市民憲章を唱和/3_再会を喜び記念撮影/4_成人式企画実行委員らが企画、取材、編集したDVDを上映した記念行事/5_新成人を代表して両親や恩師への感謝の気持ちと大人としての決意を述べた関菜摘さん/6_記念品を受け取る菅原宥輝(ゆうき)さん/7_市民憲章の唱和を先導した畠山葉子さん/8_わが子の門出を一目見ようと詰めかけた大勢の父母ら
2参列者全員で市民憲章を唱和 3再会を喜び記念撮影
4成人式企画実行委員らが企画、取材、編集したDVDを上映した記念行事 5新成人を代表して両親や恩師への感謝の気持ちと大人としての決意を述べた関菜摘さん
6記念品を受け取る菅原宥輝(ゆうき)さん 7市民憲章の唱和を先導した畠山葉子さん
8わが子の門出を一目見ようと詰めかけた大勢の父母ら 

Restart! Desire 20 years

菊地裕子さん(千厩)菊地裕子さん

大学で化学を勉強しています。
将来は研究職にと考えています。
自分たちの年代が東北に勇気と元気を与えられるよう盛り上げていきたいです。

佐藤充弥さん(藤沢)佐藤充弥さん

4月から地元で働くことに。
仕事では全国に一関の良さを発信していきたいと思っています。
親には苦労をかけたが、これからは支えていきたい。

佐々川あゆみさん(大東)佐々川あゆみさん

幼稚園教諭になろうと勉強しています。
免許が取れるように頑張りたいです。
これまで育ててくれた両親に感謝を忘れずにいたいですね。

金今匠さん(川崎)金今匠さん

高校教師になろうと大学で勉強しています。
社会的に責任を持って生活したい。
親にはこれから頑張って楽をさせたい。

吉田梓乃さん(花泉)吉田梓乃さん

理容師になるため、専門学校で勉強しています。
大人として責任のある行動を心掛けたいです。
育ててくれた親に感謝しています。

小野寺哲也さん(一関)小野寺哲也さん

設備関係の仕事をしています。
実力をつけて仕事で成果を出したい。
これまで育ててくれた親にありがとうと言いたいですね。

加藤香奈さん(室根)加藤香奈さん

大人という意識を持って生活していきたいです。
社会にも貢献できる大人になりたい。
幸せな家庭を築くことが夢です。

菅原淳司さん(東山)菅原淳司さん

自宅から自動車部品製造会社に通勤しています。
会社でまとめる役になりたい。
迷惑をかけてきたが見守ってくれている親に感謝しています。

いちのせきの広報誌「I-style」2月1日号