【令和6年度】在宅医療・介護連携市民フォーラムを開催しました
在宅医療・介護連携市民フォーラム(令和6年11月2日(土)開催報告)
「最期まで在宅で過ごすということをともに考える」をテーマに「在宅医療・介護連携市民フォーラム」を開催しました。当日悪天候の心配をしましたが、小雨程度で荒れることなく開催でき、約250人の方が参加されました。
※人生会議とはアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の愛称で、自ら望む人生の最終段階における医療・ケアについて患者と家族、医療・介護に携わる多職種が前もって考え、繰り返し話し合い、共有していく取り組みのことです。
市民フォーラムは、在宅医療・介護について市民、医療関係者、介護サービス事業関係者、行政機関が共に考え、地域包括システムを構築していくことを目的に、開催しています。
基調講演
基調講演では、「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について一緒に考えてみましょう」と題して、岩手県医師会人生最終段階の医療をかかりつけ医とともに考える委員会 ワーキンググループ委員長 岩手医科大学 緩和医療学科 特任教授 木村祐輔 氏に講演いただきました。
講演では、「ACPとは何か?日本へのACPの導入の背景、ACPの実践、岩手県・岩手医科大学の取り組みなどについて」話され、日頃から大切な人と、今、そして将来について話し合っておくことは、病気や障害を抱えた時にも、自分らしく生きる備えとして必要であると話されました。講演を聞いた方からは「自分の希望を記入する終活ノートは知っているが、家族で話し合う人生会議はとても良い事。本人の意向を尊重しつつ、家族の思いも反映されるのではないか」「会話が大切ということがわかった」など沢山のご意見をいただきました。
パネルディスカッション
「最期まで在宅で過ごすということをともに考える」をテーマにパネルディスカッションを行いました。はじめに、パネリストから、それぞれ事例発表をしていただき、その後、ディスカッションを行いました。
ディスカッションでは、パネリストの他、参加者からも発言があり、その中で医療従事者から「自分の意志を我々医療従事者に伝えてほしい」「ACPは形があるものではない。その方の価値観とか大切にしていることを伺うコミュニケーションがベースになる」などの発言がありました。
総評として、長澤幹事長から「木村先生やパネリストは同じことを話されていた。『みんなの話をよく聞くこと。知り得た情報をみんなで共有して生きるために医療や介護の現場で役に立てよう。支援する方や家族のために使おう。そして「会話」が大切である。』と全員の話が共通していた。」と締めくくりました。
『~基調講演・パネルディスカッション~』開催の様子
~基調講演~
~パネルディスカッション~
1 開催日時
令和6年11月2日(土) 午後1時30分~4時00分
2 場所
一関文化センター 中ホール (一関市大手町2-16)
3 テーマ
「 最期まで在宅で過ごすということをともに考える 」
4 目的
高齢化が進む中、重度の要介護者や認知症の人が増加するなど、医療と介護の連携がこれまで以上に重要となってきています。
医療と介護の両方を必要とする高齢者等が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるように、市民が在宅医療・介護を理解して、在宅での療養が必要になったときに、必要なサービスを適切に選択できるようにすることも重要になります。
本フォーラムは、市民が、最期まで自分らしく生きる在宅医療・介護の支援体制について理解を深めることを目的に開催します。
5 プログラム
基調講演(13:40~14:40)
「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について一緒に考えてみましょう」
講師 岩手医科大学 緩和医療学科 特任教授 木村祐輔 氏
パネルディスカッション(14:50~16:30)
テーマ 「 最期まで在宅で過ごすということをともに考える 」
<パネリスト>
(1)在宅での看取り支援の実際 一関西部居宅介護支援事業所協議会
(2)成年後見制度の概要・一関地方成年後見支援センターの取組 一関地方成年後見支援センター
(3)心肺蘇生を望まない方への救急隊の活動 一関市消防本部消防課
<助言者> 岩手医科大学 緩和医療学科 特任教授 木村 祐輔 氏
<座長> 一関市医療と介護の連携連絡会幹事長 長澤 茂
6 主催
一関市・一関市医療と介護の連携連絡会