雲の母ちゃんの会

ワークハウス雲と連携し 安心安全なコロッケ作り

安全でおいしいコロッケ作りのため、ジャガイモ栽培から活動がスタート

東山町長坂を拠点に活動するNPO法人ワークハウス雲は、ひきこもりの人たちや障害のある人たちが、さまざまな活動を通して社会参加するために支援しています。
同ハウスに通所する人たちの活動の手助けになりたいと、この4月、長坂を中心とした地域の女性たちが集まり、「雲の母ちゃんの会(岩渕三枝子会長、会員12人)」が発足しました。
農薬や化学肥料を使わない有機農法によるジャガイモの栽培から、コロッケの加工・販売までを同ハウスの通所者と共同で行うことにより、社会参加への支援につなげようと、市の地域おこし事業を活用し、今年から新たな取り組みとして行われるものです。
毎月同ハウスで催されているフリーマーケットを見て、「何かお手伝いできることはないかと日ごろから考えていた」と岩渕会長。21年度から女性が主役の地域おこし事業ができたと聞き、「以前にイベントで手がけたことのあるコロッケ作りなら、彼らと一緒にできるし、安全・安心な食材を使いたいという思いから、自分たちでジャガイモ作りから始めてみてはと考えた。同ハウス通所者の皆さんが、わたしたちと一緒に活動することで地域と触れ合い、少しでも社会復帰の手助けになれれば。さらに、最近商店街が寂しくなったといわれるが、定期的にコロッケを販売することで、町の中に明るさを取り戻せたら」と続けます。
初夏を思わせる陽気の4月30日、長坂地内の畑に会員と同ハウス通所者の手でジャガイモの種芋が植えられました。「もう少し間隔を空けて」「こっちから植えてね」などとお互いに声を掛け合い、額の汗をぬぐいながら作業が進められました。
生長を願い、一つ一つ丁寧に植えられたジャガイモは、7月から8月に収穫され、町内でコロッケに加工。毎月第4土曜に長坂商店街の「街のお休み処 ゆっくら」で催されるフリーマーケットで販売するほか、軽とらフェスタなどの地域のイベントにも登場する予定です。
「初めての取り組みなのでどこまでできるか分からないが、みんなでアイデアを出し合い、皆さんに喜んでもらえるコロッケを作りたい。できることなら、将来は町内の保育園などで給食に出し、子どもたちにも食べてもらいたい」と岩渕会長。会員の夢は膨らみます。

(広報いちのせき 平成21年6月1日号)