4月29日、一関コミュニティFM(あすも)が開局します
コミュニティ放送は地域密着型のFMラジオ放送
身近な話題や暮らしに役立つ情報を放送したり、災害時に的確で適切な情報を発信したりする
一関のための一関にこだわったメディアです
「いつでも、どこでも、誰でも」が合言葉
さあ、始めましょう、ラジオライフ

家族みんなで一関コミュニティFMの開局を楽しみにしている千厩町千厩の自営業伊藤周平さん
家族みんなで一関コミュニティFMの開局を楽しみにしている千厩町千厩の自営業伊藤周平さん(45)。
右から妻真実さん(48)、長男蓮太郎君(小5)、長女みずきさん(中1)、周平さん、二女君香さん(小3)

使命は情報伝達 市民による 市民の放送を目指す

4月29日に開局する一関コミュニティFM株式会社(村上耕一代表取締役社長)。
いよいよ市内でコミュニティ放送が始まります。

同FMは、総務大臣の免許を受けて開局・運営する公設民営の放送局。
対象地域は市内全域と平泉町。
愛称は「FMあすも」です。

一関コミュニティFMは79.5メガヘルツ

公設民営のコミュニティ放送が始まります。

コミュニティFMと呼ばれるこの放送は、92年に放送法施行規則などを改正して制度化された放送局形態の一つです。
地域の特色を生かした番組、地域住民が参加する番組、緊急時や災害時のきめ細かい情報提供など、地域情報の発信拠点として豊かな暮らしや安全なまちづくりに貢献できるのが特徴です。

同放送は、超短波放送(VHF)の周波数帯(76.0~90.0メガヘルツ)の電波をFM(Frequency Modulation)と呼ばれる方式で変調して使用する放送で、市販されているFMラジオで聴取できます。
空中線電力は必要な放送エリアをカバーできる必要最小限の20ワット以下とされています。

FM放送(超短波)はAM放送(長波、中波)と比べ、電波の届く範囲は限られてきますが、音楽などに適した高音質の番組を放送できることが特性です。

一関コミュニティFMのコールサインはJOZZ2BDFM、周波数は79.5メガヘルツ、出力は20Wです。

地域に密着した 市民による市民の放送

コミュニティFMは、広域放送や県域放送より対象エリアが狭い分、地域に密着した「身近な番組」や「顔の見える情報」を放送することができます。
地域コミュニケーションの不足が問題視される中、地域活性化のきっかけづくりなどにも期待が寄せられるコミュニティーツールです。

コミュニティFM放送を運営する一関コミュニティFM(株)は、11年8月28日の第1回発起人会から協議を始め、7回の発起人会を経て、同年11月30日に設立しました。

同社の信条は「地域の、地域住民による、地域住民の放送」。
リスナー(聴者)の役に立つ情報、市民が必要とする情報を提供することです。
放送局長を兼ねる千葉康司副社長は「地域のニュース、行政情報や生活関連情報など、一関に密着した情報をきめ細やかに提供します。緊急時や災害時には、的確な情報を発信し、市民の安全確保に貢献できるコミュニティFMを目指
します」ときっぱり。
開局日の4月29日には、特別番組を放送して、市民に同社の存在をアピールする計画です。

リスナーから親しまれるFMを目指して1月1日から2月12日まで愛称を公募。
市内外の110人から延べ203点が寄せられました。
審査は2月19日に開かれた役員会の席上行われ、奥州市水沢区の渡邊キミ子さん(50)の愛称「FMあすも」が選ばれました。

寄せられた203点のうち「FMあすも」と応募したのは渡邊さんだけで、千葉副社長は「優しい名前で気に入っています。リスナーの皆さんに親しんでもらえると思います」と期待を膨らませます。

渡邊さんは「明日という日は今日の延長線上にあります。明日もまた一関コミュニティFMを聴ける、明日も楽しんでもらえる局に、そんな思いを込めました」とにっこり。
表彰は4月29日の開局記念式典で行われます。

間もなく開局する「FMあすも」。
明日も、明後日も聞きたくなる魅力的な放送に、各方面から期待が寄せられています。

新設されたスタジオで、新しい放送設備を操作するパーソナリティーの塩竃一常さん
新設されたスタジオで、新しい放送設備を操作するパーソナリティーの塩竃一常さん

総務大臣の免許を受けて
開局・運営する公設民営の放送局

一関コミュニティFM(株)は3月23日、総務省東北総合通信局(武井俊幸局長)から予備免許を付与され、開局に向けた試験放送を行っています。

同日は、村上社長、千葉康司副社長、開局準備担当者と市役所市政情報課職員が仙台市青葉区の同通信局を訪れました。
武井局長は「自治体が受信機(ラジオ)を全世帯に配布することは全国的にも例がない。地域の情報化と安全なまちづくりへの意気込みが伝わります」と、村上社長に予備免許を付与しました。
村上社長は「日常は市民の役に立つ情報を発信したい。緊急時や災害時には、防災情報システムとしての使命も果たしたい」と述べました。

本免許は4月23日に交付されました。

平常時はAC電源を 非常時に備え、乾電池の用意を

専用ラジオ
平常時はAC電源を使用してください。
契約電力によっても異なりますが、AC電源の場合、待機状態(電源スイッチオフ)で1カ月当たりの電力料金は約35円です。
非常時に備え、単3アルカリ乾電池を入れておきましょう。
ラジオは、常時待ち受け状態になっています。
待ち受け可能時間は、新品のアルカリ乾電池で48 時間以上です。

通勤時間帯に聴きたい とっておきの情報

後藤伸一さんと家族
千厩町 41 団体職員 後藤伸一さんと家族

市内イベントのお知らせを積極的に流してほしいです。
一日中ラジオを聴くことは難しいかもしれませんが、通勤の際に車で聴きます。
通勤時間帯にとっておきの情報を放送してもらえたらうれしいです。
小学生がいるので、学校行事の紹介も楽しみにしています。

明日も聴きたくなる ラジオになってほしい


渡邊キミ子さん
奥州市水沢区 50 会社員 渡邊キミ子さん

愛称募集の新聞記事を見て応募しました。
ラジオはテレビと違って言葉だけ。
見えないからこそ、パーソナリティーの心が伝わってきます。
震災直後、奥州エフエムを聴いて特にそう思いました。
みんなに愛され、明日も聞きたくなるラジオになってほしいです。

広報いちのせき「I-style」5月1日号