日々の練習の積み重ね、夢をつかむために努力

“夢”をつかむために練習に励む選手たち

夕暮れ間近の特設練習コースで、整然と並び黙々と練習に励む室根アスリートクラブの選手たち。
まだまだ肌寒い中、体中からの熱気と吐息で白い湯気が立ち込めます。
小学4年生から中学3年生までの総勢30人ほどが1週1キロの特設練習コースで週3日、練習に励んでいます。

平成12年、地元に帰ってきたのをきっかけに、強豪と言われた室根中学校駅伝部を復活させよう、学校の部活動ではなく、地域の有志を中心に育てたいと、走ることが好きな小・中学生を中心に中学時代の恩師とクラブを設立した小山光裕代表。「走ることを通して、精神面・肉体面、人間性を育てていきたい。競技力向上よりも、あいさつや礼儀を重視し、各部活動やスポ少で活躍できるよう、体力向上を目指している」と情熱あふれる思いを語ります。

練習メニューは、ジョギングやインターバルトレーニング、そして球技なども取り入れ、楽しみながらレベルアップできるよう組まれています。

活動を続けて10年。
昨年12月に開催された一関地方小学生駅伝大会で見事、初優勝。
中学生は18年に県中学校駅伝大会で優勝し、全国大会初出場と好成績を残しています。
19年から毎年、全国都道府県対抗男子駅伝大会にクラブ員が出場するなど、日々の練習で努力した分だけ結果に返ってきています。

キャプテンの小山佳樹君(室根中3年)は「先輩たちが全国大会に出場し健闘している勇姿にあこがれ始めた。
長い距離を走る事はつらいけど、走りきった達成感や仲間を信頼し一本のタスキをつないでゴールしたときの充実感がある。
6月に開催される通信陸上一関地区予選で好成績を残したい」と今後の目標を抱いています。
小山代表は、「長距離の練習は苦しくてつらいのがほとんど。泣きながら走る子もいるほど。でも中学を卒業するときにほとんどの子は、続けてきて本当によかったと言ってくれる。今つらくても毎日積み重ねていればいつかきっと花開くということを教えていきたい」と力強く話します。

走ることのつらさ、時には挫折することもあります。
それを乗り越え自分自身との戦いに勝ってこそ、「走る楽しさ」が実感できます。
小学生は中学生を、中学生は卒業した先輩の背中を目標として、夢を追い走り続けます。

活動メモ

【活動日】毎週(火)(水)(金)17時30分~19時
【活動場所】室根きらめきパーク周辺
【連絡先】電話090(5846)2115(事務局・鈴木康司さん)

(広報いちのせき 平成23年6月1日号)