一本のロープに夢集う

全員で声を掛け気合を入れて、心を一つにする。観客も手に汗握る一進一退の攻防は、力強い一体感がある

千厩地域を主な活動拠点とする「千厩男塾(佐藤幸和代表)」は、平成16年に結成した男性綱引きチーム。メンバーは、千厩町や室根町に住む20代後半の若者たち10人です。
練習は週3日。隣町の藤沢町スポーツプラザに、仕事を終えた会員が集まってきます。厳冬のこの季節は、白い息を吐きながら入念な準備体操を行った後、監督の掛け声で本番さながらの実践練習が始まります。練習相手は、20年以上県の三強に名を連ねる藤沢サンイチクラブ。同クラブが、試合経験の浅い「千厩男塾」を指導します。
ベテランチームとの豊富な練習量により、結成 1年目にして県大会・二部リーグ優勝、県代表を決める一部リーグ進出など、短期間でレベルアップが図られてきました。これまでの最高成績は、18年に山形県尾花沢市で開催された「第7回花笠カップ綱引き選手権尾花沢大会」での3位入賞。今後の成長が期待できる若手チームです。
「東北大会と同等の花笠カップ上位入賞など、好成績を収められたのは、大先輩・藤沢サンイチクラブの皆さんのおかげです。しかし、県大会一部リーグに1度は進出したものの、1勝しかできなかったことは苦い思い出。まだまだ勉強不足です」と、監督兼選手でもある佐藤代表は語ります。
綱引きは腕力だけでなく、試合運びや持久力、瞬発力、忍耐力などすべてが要求される競技。同チームの課題は、勤務の都合などのため大会当日まで選手がそろわず、フォームと呼吸が安定しないことと、選手がそろっても、総体重が他チームより約50キロ少ないことだと佐藤代表は分析します。
「克服しなければならない課題はいろいろありますが、経験することの大切さを痛感しています。練習を重ね強豪チームと1本でも多く引き、技や作戦、集中力やチームワークを高めたい。目標は、全国大会出場です」
全員の力が一つになり、監督の掛け声とロープを操る選手の呼吸がぴたりと合うと、集団のパワーがアップし、一体感が生まれる綱引き競技。
「勝った時の充実感や満足感は、仲間がいるからこそ。体重別による階級分けや試合中の複雑なルールもありますが、綱引きは誰もが簡単に楽しく参加できるスポーツ。一緒に活動する仲間を募集しています」

活動メモ
  • 練習日…毎週月・水・金曜日 20:30~
  • 場 所…藤沢町スポーツプラザ
  • 連絡先…磐清水公民館 TEL0191-53-2850