「守・破・離」の精神で!

 15人の子どもたちが週2回、けいこを重ねています

 花泉少年剣道クラブは昭和63年3月、当時花泉北中教諭だった及川勝義さん(現花泉町剣道協会長)の計らいで花泉剣道教室が開催されたことをきっかけに発足。今年で18年目を迎えた剣道のスポーツ少年団です。
 現在は、5歳から小学6年生まで男女15人の剣士が、毎週火曜日と金曜日の夜間、花泉中の柔剣道場でけいこを重ねています。
 子どもたちの指導に当たる千葉孝行さんは、発足以来18年間ボランティアで指導員を続けており、「最近は地元の学生も指導の手伝いに来てくれるのがうれしいです。20年までは何とか続けていきたいと思っています」と語ります。
 花泉は昔から剣道の盛んな地域で、花泉町剣道協会が中心となって毎年開催している「岩手・宮城県下中学校剣道大会」(今年で42回)や東北大会規模の強豪チームも参加する「東日本中学校剣道錬成大会」では、参加者にもちをついて振る舞うなど、地域を挙げての恒例行事になっています。
 同じ少年剣道の団体として永井地区の子どもたちを対象とした「花泉高蔵館(こうぞうかん)」があり、定期的に交流試合を行うなど地域の中で二つの剣道クラブが互いに切磋琢磨(せっさたくま)してきたといい、こうした活動も花泉地域の剣道の基盤になっています。
 9月1日の金曜日。けいこは夜8時ごろに始まり、千葉指導員のほかにクラブ員のお父さんを相手に、切り返しや面などのけいこが繰り返し行われました。
 けいこが終わって面を外し正座、黙想をする子どもたちの頭からは湯気が上がり、手ぬぐいで汗をぬぐう姿は、けいこの激しさを物語っていました。
 現在の主将を務める千葉康平君(老松小6年)は、「暑い日や寒い日のけいこはたまに休みたくなるし、野球のスポ少にも参加しているので大変なときもありますが、試合で一本決まったときはとても気持ちがいいです」と話します。
 現会長の中川修さんは最近の悩みや今後の抱負について「最近は子どもたちの数が少なくなってきていますし、ほかのスポーツとの両立などで部員の確保が難しい状況。剣道に関しては小学生のうちは勝ち負けを意識した技術的なことよりも礼節を重んじる武道の精神を大切にし、試合で練習の成果が十分に発揮できるような心の強さを持ってもらえれば」と語ります。  

活動メモ
  • 練習日 毎週火曜日・金曜日19:30~
  • 場所 花泉中学校 柔剣道場
  • 年会費 5000円   

(広報いちのせき 平成18年11月1日号)