開始時刻 午前11時00分

 

○市長発表事項

■一関市地球温暖化対策地域推進計画の策定について
【市長】
市が令和3年2月に宣言した2050年二酸化炭素排出実質ゼロの達成のため、温室効果ガス排出量削減に市全体で取り組み、資源・エネルギー循環型まちづくりをさらに推進するため、一関市地球温暖化対策地域推進計画を策定した。
計画の期間は、令和5年度から12年度までの8年間。策定日はこの3月末。
計画の特徴は大きく3点ある。まず位置づけとして、2つの法律に根拠を置いており、地球温暖化対策の推進に関する法律において、市町村の努力義務とされている「地方公共団体実行計画(区域施策編)」として策定したもの。また、「気候変動適応法」において、都道府県および市町村の努力義務とされている「地域気候変動適応計画」も内包している。 
具体的な数値目標は、二酸化炭素排出量を2030年度に2013年度比で46%削減し、さらに51%削減を目指して、2050年には実質ゼロとするような目標を設定している。
あとは概要版の方を添付しているので、参照していただきたい。
 
【記者】
直接関係するかどうか分からないが、ごみ焼却処理の関係では広域組合でマテリアルリサイクル施設を整備するということで、こういった取り組みを推進することによって、ごみの減量化が期待できると思うが、具体的な計画策定はこれからと聞いている。
その計画ができた時点で、この推進計画の数字的な部分に修正が生じる話なのかあるいはその点はすでに織り込み済みの推進計画なのか。
【市長】
今発表させていただいたCO2の削減はいろいろな政策活動や市民の消費活動に起因するものだが、広域行政組合で予定している一般廃棄物の中間処理施設や最終処分場に加えて、その他の中間処理施設も合わせて同じ場所に整備をすることになっている。その過程でもって、CO2の現在値があって、それを0に持っていくプロセスを計画として策定したわけだが、組合が行う施設整備によって数値目標が変わるわけでもなければ、現在値が変わるわけでもないので、この計画策定をもう1回やり直す要素は出てこないと思っている。
【生活環境課長】
市長が説明したとおり、基本的には新しい廃棄物処理施設で予定している、処理に伴う排熱の利用をこの計画の中で削減の一部として見込んでいる。
よって、具体的な施設の在り方によって計画を見直すことは無い。
 
【記者】
この計画の特徴を教えて欲しい。
【生活環境課長】
削減目標は国、地方公共団体が一丸となって取り組むべき目標となっている。一関市は山林が多く木質資源が豊富というのが地域特性となっている。木質バイオマスなどのエネルギーを活用するとともにCO2の吸収による削減効果も見込んでいるのが特徴。
 
【記者】
資料に記載しているのか。
【生活環境課長】
5ページに森林によるCO2吸収量を掲載している。令和12年度では10万トン、令和32年度では17万トンを見込んでいる。吸収量を見込むことによって削減目標の達成を目指すことにしている。
 
【記者】
森林によるCO2吸収量が増えている理由を聞きたい。
【生活環境課長】
森林を適切に管理することで、CO2の吸収量を守っていき、そういった取り組みを今後も進めていくという考え。
【市長】
間伐によりCO2の吸収能力を高めていく。従って、森林の整備事業の事業量がCO2排出量の削減に比例していく。
 
【記者】
県内自治体の策定状況を教えて欲しい。
【生活環境課長】
他市の状況について正確には申し上げられないが、ホームページ等で確認したところ、一関市は14市中6番目に発表したようです。
 
■東北楽天ゴールデンイーグルスの公式試合への冠協賛について
【市長】
本市出身のプロ野球選手が所属する球団の応援と市および全国地ビールフェスティバルin一関をPRするため、公式試合に冠協賛する。
日時は、今年の7月5日水曜日18時試合開始になる。楽天の対オリックス・バファローズ戦。場所は楽天モバイルパーク宮城。
当日の試合の冠タイトルについては、「まるごと!一関スペシャルナイター」。冠協賛により実施予定であるものを8つ予定している。
それから、全国地ビールフェスティバルの方でありますが、今年の2月16日に地ビールフェスティバル実行委員会がプレスリリースをしているが、今年の8月18日金曜日から20日日曜日までの3日間、一関文化センター前広場と一関図書館の1階駐車場会場に行われるということで実行委員会が決定している。
第25回目の分と第26回目の分を合わせて行う。会場での開催は4年ぶりとなる予定。
 
【記者】
本市出身のプロ野球選手の名前を資料に記載していないのは。
【スポーツ振興課長】
選手の名前は阿部寿樹選手です。球団の方から選手に絞った応援は話を控えていただきたいと言われている。球団に対する協賛ということで話を進めている。市としては、球団を応援することが、阿部寿樹選手の応援にも繋がるので、協賛するに至った。
阿部選手は4月13日に登録抹消となっておりますが、早く一軍復帰することを強く願っております。
 
【記者】
冠協賛で実施予定であるものが8つあるが、具体的な内容を教えて欲しい。
【スポーツ振興課長】
今時点で確定しているものをお知らせしたい。
バックネットLEDに市のPR広告、静止画を表示する。中身については、今後関係各課と詰めていきたいと思っている。また、スコアボード脇の大型スクリーンに市のPR動画、15秒間だが2回放映する予定としている。PR動画の中身についても関係各課と調整していきたいと考えている。
のぼりと協賛ブースの設置は、スタジアム正面と周辺にのぼり旗を、最大60本設置する予定としている。どういったのぼり旗を設置するかは決まっていない。スタジアムの正面エリアに市のPR用ブースを1カ所設置する。そこで何をPRするかも、これから関係各課と調整していきたいと思っている。
それから、市のPR物品の配布として、入場エントランスにおいて、地ビールフェスティバルPR用のうちわを配布する予定としている。
試合開始時の恒例イベントとして、市内の小学4年生から6年生に募集をかけて、1人に始球式で投球をお願いしたいと思っている。
また、球団側へ市の特産品の贈呈を考えており、こちらも何を贈呈するかは今後調整する予定となっている。贈呈者については、現時点では未定。
グラウンドでのスターティングメンバーとの対面を予定しており、対象は小学校4年生から6年生10名としている。グランドの各ポジションに子供たちが待っていて、選手がそこに来て、選手からサインボールなどを受け取る予定としている。こちらも市内の小学校に募集をかけて、抽選で決めたいと考えている。
次にボールパークツアーへの参加を予定しており、試合開始前にツアーガイドと一緒に球場内各所を巡るものに特別参加できるという内容になっており、こちらも20名の定員になっているので、市ホームページやSNSを通じて参加募集を行い、抽選により決定したいと考えている。
それから、各自治体のマスコットキャラクターを登場させることができるが、今時点では、わんこきょうだいのおもっちを予定をしている。
今のところ決まっているのは以上になるが、今後楽天球団や関係各課と調整しながら、具体的なことを決めていきたいと考えている。
 
【記者】
ブースをどこに設けるのか。
【スポーツ振興課長】
スタジアムの正面エリア。
 
【記者】
おもっちはグラウンド内に登場するのか。
【スポーツ振興課長】
試合開始前のセレモニーに登場する。
 
【記者】
予算はどのくらいなのか。
【スポーツ振興課長】
協賛金は税抜きで350万円。税込みで385万円。
 
【記者】
応援する側として地元からツアーを組んで行くのか。
【スポーツ振興課長】
市主催のツアーは考えていないが、今後、観光協会と応援ツアーを組んでいただけないか調整していきたいと考えている。
 
【記者】
こういう形での冠協賛は初めてなのか。
【スポーツ振興課長】
初めてになる。
 
【記者】
自治体による協賛は他の県ではあるが、県内では他に事例はあるのか。
【スポーツ振興課長】
昨年、県と大船渡市が一緒に県政150周年、大船渡市施行70周年を記念して、佐々木朗希選手が所属する千葉ロッテマリーンズへ協賛をしたと聞いております。
今回は一関市の単独の協賛となる。
 
【記者】
市長は見に行くのか。また、冠協賛する意味について教えて欲しい。
【市長】
具体的な日程調整はまだだが、できるだけ行きたいと思っている。
市からセールスをすることがいっぱいある。
目的は、本市出身の選手の移籍がきっかけになった。もう一つは、アフターコロナとなり、連休明けからは感染区分も変わること、すでに声出し応援が可能となり、随分とお客さんも戻ってくると思っている。市からいろいろなものをPRしていく方法の中には、こういったイベントを活用するというものがあるし、ふるさと会が行うものや同窓会が行うもの、或いは首都圏での物産販売など、コロナ前にやっていたものをまたスイッチを入れていくということを考えており、そこに一関市出身の選手が東北のチームに移籍したということが大きなきっかけとなった。
担当課長からは、庁内各課と調整をしてという話だったが、私どもとすれば、市内の農林水産物関係団体など関係団体と意見調整などをさせていただき、一番いいPRの場にしたいと思っている。
それから、当日の応援ツアーの話は、これは行政の方だけでやることではなく、民間の方の盛り上がりも非常に大きな要素。後援会設立の動きもある。観光協会という話が出たが、旅行代理店さんの方で働きかけて、この7月5日だけではなく、年間を通じてできていければいいと思っている。各方面とは、そんな意見交換をさせていただいていた。
 
 

○その他

【記者】
TGC Teenの進捗状況はどのように今把握されているか。
【市長】
5月27日が近づくにつれて、いろいろ頭の中に思っていたこと、或いは主催者のW TOKYOと話をしていたことが一つ一つ具体的になってきた。
例えば、市民モデル。今募集をしている。それから、当日のモデルとか出演者の皆さん方にケータリングがあるが、地元にはおいしいものがいっぱいあるので、そうしたものをPRできるような場になればいいなと思っていたが、具体化し話が進んでいる。
それから、このTGC teenの発表会のときに、W TOKYOのほかにEXILEが主催をしているグループが来られ、TGCとコラボし、ダンスパフォーマンスを市内の子供たちにも参加してもらって実施するという話があった。そちらの方も今具体的な話が進んでいる。
また、今週、屋外の分の推進委員会を開催予定。各部会が合同で会議を行い、ただいま話したような状況を情報共有し、本番に向けてイベントの成功に向けて進めていくような状況になってきたという状況。
 
【記者】
いろいろな方がこのイベントに参加されると思うが、当初から市長が話していた若い世代にすごく貴重な体験になると何度も繰り返し話しているので、あと残り1カ月となって若い方々に改めて呼びかけていただきたい。
【市長】
最初は、テレビやネットでしか見たことがないものが、一関市であるのかなと思っていたが、若い方達がそのイベントとの接点が出てきたので、その接点をいっぱい使っていけば、ワクワク感が本当に実感できることを期待している。
 
【記者】
北上市長選で八重樫さんが無投票当選となった。その結果に対する所感を聞きたい。
【市長】
北上市長選は3回連続無投票となった。そういった風土なのかなと思ったが、それ以上のことは申し上げることはない。
八重樫新市長とは私自身も話をしていないので、県市長会議や県南局が主催する首長会議でお互いの市政課題や方向性など、情報交換、意見交換をさせていただければと思っている。
 
【記者】
北上市長選は無投票で決着した。一関市長選も3期連続無投票となっている。
 全国の市だけではなく、東京の区でも何十年ぶりに無投票となった。
こういう状態は、まちづくりという観点からすると、公選選挙で無競争というのは課題があると思う。
市長は、無競争で首長が決まることのどこに問題や課題があると思うか。また、議員もなり手不足が深刻化しており、制度上の改善が必要ではないかと思うが、所感があれば伺いたい。
【市長】
首長選挙や議会議員選挙が無競争であることの是非について、私の方から何か言う立場ではないと思っており、答えるのは難しい。
それから、議員のなり手不足という話があったが、まさに地方制度調査会などの場で議論をされており、その一つの端緒として、先般、議会の方からも議員報酬の引き上げについて、特別職報酬等審議会を開催願いたいという話があり、すでに1回目の会議が開催され、私は諮問しただけで、当日の会議には冒頭の挨拶だけで退席した。
その1回目の報酬等審議会での議事録を見たら、議員報酬の引き上げということに端を発して、そもそも地方議会は何なのか、議員は何なのか、或いは、二元代表制は何なのかを考えるきっかけにはなったと思った。
第2回目の審議会に向けて、いろいろな資料提供や考え方をそれぞれ言い合える場を持てたらいいと考えていた。言ってみれば、会議の招集者としてはそれで済むことなんだろうと思っている。議員報酬を上げるか上げないかというジャッジは私がする話ではなくて、一旦報酬等審議会を招集して、そこで揉んでいただく。その答申を尊重した格好で私が必要であれば条例改正を提案するという流れだと思うが、まずはその審議会の中で、先ほど言った議論があったので、いいきっかけだと思っている。会議の招集者として私自身も行って、私はこう考えますという話もしないといけないと思った。
そういった話をする中で、首長選挙が無競争になっていることについてどうなんだという話もそこに関連してくるかもしれない。私は無競争が良いとか悪いとかは、なかなか言う立場ではない。あくまでも一つの結果だと思っていて、その結果が起こるまでの状況や背景をどのように捉えるのかということだと思うので、そういった意味で言えば、特別職報酬等審議会でのやりとりは、本題として迫るような議論になると思っている。
 
【記者】
市長は若者活躍、女性活躍が政策の一つであり、考え方の軸として据えているが、議会議員を考えてみれば、若い人や女性の政治への参加が選挙に出馬するなどの形に結びつけていくのが一つ課題だと思っている。報酬もあるし、子育てしながら議員活動をするのは、やれる人とやれない人が出てくる。
議員活動しやすい環境をつくるには、制度改正の部分まで突っ込まないと、若い人や女性が出にくい。 
【市長】
若者活躍、女性活躍と議員のなり手不足の対策へのスタートは別なところだと思っている。
議会活動や議員のなり手として、若者や女性を増やしていくための施策を首長がやるのかという話になる。望ましい話だと思うが、実際首長サイドが議員に若者女性が増えるような施策を私がやるのかという話になると、ちょっと次元の違うことだと思う。
予算の議会費も含めて、提案権は私にあるので、実際に議会からの要請、議会の皆さん方が議会改革ということを言っている中の一つとして議員報酬という話になる。例えば、議会の皆さん方がいろいろな協議や検討した結果、タブレットが必要だということになって、タブレットの購入予算を市で措置して予算提案をするというようなことと同じことだと思う。具体的な手だてとしてこういったものが必要だという話をいただければ、予算提案するという話になる。それを私の方で主導するのかというのは、どんなものかなという気がする。
 
【記者】
先日、避難行動要支援者名簿の誤廃棄事案が発生したことに対し、コメントを出していたが、改めてこれへの受けとめと改善策について聞きたい。
【市長】
今日行った庁議の中で、市はセキュリティポリシーで、一関市情報セキュリティ委員会を開催し、その情報共有を図りその課題解決を図るということになっているので、その委員会を兼ねて協議を行った。
その中で、今回の再発防止は何なんだろうと話をした。今回の消防団の方はいろいろな地域の役職を兼ねている方。その中の一つには、市からお願いしている役も幾つかある。
人口減少でなり手不足、高齢化でいろいろなことを一人の方がやっているという状況は多分にある。それは一関市だけではないと思うが、そうした負担をできるだけ解消することができないか、改善することができないかといった話をして具体的な検討をしていきましょうと言った。
そっから先はさらに二つに分かれまして、一つには、我々がいろんな事務事業を組み立てていく、考えていく際に、やはりそれを実際やっていただくもの、もう一方のカウンターパートである市民の方、そうした役を担っている側の視点に立って見れば、どういう業務のあてがい方であれば、あまり負担なくストレスなくやっていただけるか、間違いが生じやすいような土壌を無くすといった視点が欲しいと思うので、そういった観点を普段から考えていこうと話した。もう一点は、今回は、ペーパーである書類を誤廃棄したが、行政区長、民生委員や自主防の長など、いろいろな役に応じて様々な形のものがいっぱい渡っていると思う。その保管管理をできるだけ負担を少なくし、簡単にできるような方法は何かないか、そういったようなことも具体的に検討したいと思っている。そういったところも、今日のセキュリティ委員会の中で話をした。
 
【記者】
具体的な対策方法は決めたのか。
【市長】
これから。
                

 以上

閉会時刻 午前11時45分

 

令和5年4月17日 定例記者会見資料 [858KB pdfファイル]