開始時刻 午前11時01分

 

○市長発表事項

なし

 

○その他

【記者】
二点伺う。
一点目は、過日県庁に路線バス事業者支援の関係で要望に行ったと思うが、要望の内容とそれに対する県の反応はどのようなものだったのか。
もう一点は、先週金曜日から始まった駅東工場跡地の利活用を考える市民ワークショップを3回開催し、ある程度の方向性まとめるということだが、これを今後の整備計画にどういった形で反映するのか。
【市長】
駅東口工場跡地のワークショップをどう反映させるのかについては、以前、市は土地の評価を行い、ポテンシャルが高く価値も高いので、この土地を市が取得し、土地を貸し付けることによって、市内に雇用を見い出していくと言っていた。
そこには民間の活力を大いに活用していくことになるが、使用できる土地になるまでに4年間かかるので、その4年間で、いろいろなアイディアが出てくると思った。
従って、取得の際にどこをどう使うということは言わない方が良いと言ってきた。
ただし、議会では、理解してもらえないので、具体的な活用策、そこから生まれる経済効果について1枚だけ絵を描いた。
その1枚の絵には、取得額がどのぐらいの期間で相殺できるのかなどを描いた。
ただし、それはあくまでも知りたいという声があったから行った作業であって、今もそれは変わらない。1枚の絵を描くが、これにとらわれることはないので、これを上回るものが出てきたなら、これではなくなるということで始まっている。
それはあくまでも取得前の話。今は取得し進めていく訳だが、その基本は全く変わっていない。取得前にいろいろな団体などと利活用に関する意見聴取をしてきたが、実際に取得したことから、どういったものに使ったら良いのか、市民の意見集約が欲しいと思った。いろいろな意見が出て、私どもとしては受け止めて、頭の中に入れる。基本として、出された意見を組み合わせていくという点は変わってない。
従って、ワークショップでの意見をどのようにしていくかについては、参考にするということになる。
ただし、若者活躍や女性活躍、人口減少に対する対応があるので、若者や女性から、特に今回は念入りに話を聞いて意見を取りまとめている。
具体的にどこに何をといった具体的な内容というより、市民の皆さん方の思いを把握することが、ワークショップの目的だと思っている。
それから、路線バスについて、岩手県交通が県南地区の路線廃止について通知を公表した。通知とは、制度上、廃止しますと言えば、ある一定の時間である6カ月を経れば廃止となる。それに対し、市町側が運行に対する補助を行えば一定期間を運行するという話があり、それを受けて、バスの運行会社と関係する市町が、岩手県に対し、県民の足という視点から協議に入ってほしい、支援もしてほしいという要望を行ったと記憶している。
県は県民の足としての視点で取り組んでいきたいという旨のコメントを出したと記憶している。具体的にいつ何をしていくといったところまではなかったと記憶している。

【記者】
駅東口工場跡地に係る市民の意向という部分について、かなりの回数を市内のいろいろな各種団体と協議し、利活用構想案を作っているが、今度は具体的な計画を作成するにあたって市民の意向把握となる。
今までやってきたことと、今やっていることの違いがあるようで無いように感じる。メンバーは違うが、逆に違えばいろいろな意見が出され、かえってまとめにくくなると思う。どのようにまとめて反映させていく考えなのか。
【市長】
時点の違いと相手方の違いと状況の違いがある。取得する前にいろいろな団体と話をした。それは、NEC工場跡地に対する評価を私どもから説明し、取得すべきか否か、取得とした場合の方法についての議論を行った。相手はこちらが選んだ方だった。
今回は取得に向けて一定の手続きを経た後となっている。一関市があの土地に全く何もしないのがいいのか、何かするのがいいのかといった話ではなく、所有者としてどうしていくべきかという観点からの話になるので立ち位置が違う。
それから、具体的な絵を描くのは先になるため、その手前として管理運営法人を立ち上げる。具体的にあの土地をどのように運営をしていくか、どういった規模感でやっていくかといったところがないと、管理運営法人としても動けないので、そういったところの観点からのアプローチもある。
ワークショップへの参加者の違いについて、今回は公募も含めて、若者活躍・女性活躍に関係する方にも多く入ってもらいたいと思っている。公募は土地取得前での会議にはなかった。取得前か取得後か、取得してから所有者としてそこをどう使っていくかに特化した意見集約。参加者の世代構成も違っている。

【記者】
路線バスの関係について、運行に対する補助があれば、岩手県交通では路線を走らせることは一定期間可能だということだが、県がどういった支援をできるのか。バス路線の赤字に対しての補助で、東日本大震災被災地特例というものがあったが、今は無くなったので、既存の補助対象要件を満たさなくなり、廃止と公表しているようだが。
【市長】
被災地特例が外れたのはその通り。国、県、市町村の補助で運行されていたが、国の補助が無くなった。
県の補助も同じだが、制度はあるが予算の範囲内でとなることから、現場とすれば足りない状況。運行経費をどの財源で賄うかという問題のほかに、運転手不足もあるといった説明もあった。
岩手県交通としては、補助額が減額となる、運転手も足りなくなることから、いくつかの路線は、これからは運行できないという話。仮に補助があったとしても、今年の9月から来年3月までの6カ月間延長になるだけ。
来年3月まで延ばすということしかできないので、根本的な話をすれば、運転手が足りない。乗客も足りない。運賃収入だけでは賄えない。その中で路線バスをどのように維持していくかとなる。
私が県庁に行ったときに話したのは、要望書に書いてあるのは4項目程度、情報共有し県としても県民の足の確保について、尽力してもらいたいという内容だった。
路線バスについて、一関市が県に対して要望という形をとったのは初めて。一関市内を見れば、この10年ぐらいで県交通は路線を止めた。ルートを変えた。ダイヤを間引きしたというのはいっぱいある。
その都度、一関市はどうしてきたかというと、市営バスを運行したり、デマンドを導入したり、市営バスのルートを変更するなど対応してきた。
今回、花巻市や北上市と要望に行ったのは、今までは、一関市というエリアの中で路線の廃止や縮小があった場合は、私どもで対応してきたが、今回の路線廃止も同じものであった。
よって、一関市としては県に対してどうこうということは考えていなかったが、花巻市と諮りながらいろいろなことを行った。
北上市や金ヶ崎町は市町の境を越えることになる。私からは、県の方に対して、今までは同じ市の中の路線廃止なので何とかやってきたが、市町をまたいでしまうと、市営バスを運行するとか、デマンドを実施することは難しいと話をした。
県の方は、路線の維持を考えていかないといけない話になっていると言っていた。お金の話では無くなっている。
赤字ローカル線での三セクは非常に素晴らしい方法では決してないが、実際鉄道の維持のためにこれをやっている。バスもそういったことを考えないといけない。

【記者】
県に要望を出しているが、具体的に協議を継続していくのか、また、具体的な回答もらうことにしているのか。
【市長】
明確にいつまでなど、具体的な話は無かった気がする。

【記者】
各市町課題を伝えたということか。
【市長】
県もこの課題を認識し共有して欲しいといったところがスタートだったと思う。
県の担当部局から何かの回答はあるとは思っている。

【記者】
バス路線について、県にどういったところが足りないとか、こういうところをもっとやって欲しいという要望はあったのか。
【市長】
路線バスの維持ができなくなってくる要因とすれば、運賃収入だけでは回していけないこと。
従って、国の補助と県の補助によりその運行が成り立っているのが現状。
お金のことを考えたら、国の補助が使えるようにしてほしい。制度があっても予算が足りなくなることが無いように予算措置をして欲しい。県として、もっと増額して欲しいという話もあると思うが、一番の根本は、人口も減っていく中で鉄路が怪しくなり、バスも無くなり、県民の足をどう確保していくか。そこに集約した議論を市町と県が考えるべきだと思う。

【記者】
先日の議会でJR大船渡線について、存続に向けた首長会議の話があったが、市長の話だと一関市が中心となってという話。
会議での具体的な持って行き方考えやスケジュールを教えて欲しい。
【市長】
県内を見ると、既に盛岡から宮古、花巻から釜石についてなどの具体的な動きがあり、担当課長会議、それから首長会議という段階となっていく。一関市は担当者、課長会議を開催することにしており、日程は決まっている。今月中にあるが、いずれは首長会議を開催することになる。
関係する市町が同じテーブルで利用促進を協議していくことになる。そこは他の路線と同じだと思う。ただし、他と比べると一歩遅れている。

【記者】
大船渡線は県境をまたいでいる路線なので、組み立ては難しいと思うが。
【市長】
会議には岩手県と宮城県に入ってもらう。鉄道の部分だけでなく、その先のBRTがあるので、一関市からの提案として、陸前高田市と大船渡市も同じテーブルを囲んで話をできるようにしたいと申し上げてそのようになった。

【副市長】
NEC工場跡地に関するワークショップで一番の違いは、前回開催の団体とのものは、土地の使い方がメインではなかった。取得に対する意見をもらうことだった。ほぼ反対意見が無かったことから、買った方がいい。こういうふうに使った方がいいという話まで入ったというのが実態。

【市長公室長】
今回大きく違うのが、学生枠を設けたこと。前回も回ったときには高専に入ってもらったが、それ以外の高校生の方にも入ってもらうことにした。その点は違うと思う。
また、今回のワークショップのテーマは自分の事として捉えて欲しいということを大前提にしているので、自分ならどういうふうなことに活用するのかというところを少し掘り下げてもらうようなテーマにしている。

 

 

以上

閉会時刻 午前11時26分